笑福亭鶴瓶&原田知世「35年目のラブレター」ロケ地“奈良”に凱旋! 西畑保さん“本人”も登場
2025年3月18日 16:00

笑福亭鶴瓶が主演し、原田知世と初共演を果たした映画「35年目のラブレター」(公開中)の“奈良”凱旋舞台挨拶が3月17日、シネマサンシャイン大和郡山で行われ、鶴瓶と原田のほか、塚本連平監督、主人公のモデルとなった西畑保さんが登壇した。
本作は、ある夫婦の“感動の実話”を映画化した作品。戦時中に生まれた西畑保は十分な教育を受けることができず、読み書きができないまま大人になった。保は自分を支え続けてくれた最愛の妻・皎子(きょうこ)への感謝を自身で書いた手紙で伝えようと、夜間中学に通い始める。一から文字を習い、妻へのラブレターを書くために奮闘する夫と長年支え続けてきた妻の心温まる“感動の実話”の映画化となっている。鶴瓶が保、原田が皎子、西畑夫妻の“若かりし頃”を重岡大毅(WEST.)と上白石萌音が演じる。

ロケ地 “奈良”で実施された舞台挨拶は、本作最後のプロモーション。そして出演キャストが奈良の観客の前に立つのは初めての機会となった。本イベントのMCであり弟子の笑福亭鉄瓶から「まずは師匠から」と鶴瓶が紹介されると少し照れながら、昨夜、本作を映画館に観に行ったことを明かし、「いい映画やなあ。自然にぶわーっと涙が出てきた」と改めて自信をのぞかせた。
原田は「昨年の今頃、奈良で萌音さんと重岡さんと4人で最後のシーンを撮影していました」と奈良での撮影を振り返り、「ここに戻ってこられることをずっと楽しみにしておりました」と奈良で舞台挨拶ができた喜びをにじませた。

公開から1週間経った周囲の反応について問われると、鶴瓶は昨日映画館で鑑賞した際に「映画が終わって明るくなって、(鶴瓶自らも鑑賞していたことに)驚いたお客様もみんな泣いてはった」と観客の様子を肌で感じたエピソードを披露。原田が「友達からも『泣いた~!』『しばらく明るくしてほしくないくらい泣けた』と感想をもらった」と振り返ると、鶴瓶も「今映画観た!」と知り合いから泣きながら電話がかかってきたことを明かした。

奈良公園をはじめとした、奈良の美しい風景が本編内に多く登場している点も話題を呼んでいる。奈良での撮影の思い出について尋ねられると、原田は、皆で鹿を呼んできたエピソードを明かし、「鹿さんたちも一緒に演技してくれたんです」と微笑んだ。塚本監督はメインキャスト4人が集まるシーンについて、「ワンチャンスしかなかったんですけど、素敵な夕日が出て、凄くついていた」と運も味方につけた奈良の撮影を振り返った。鶴瓶が「改めて奈良の良さを感じましたよね。落ち着いていて」と話すと、原田も「(ロケで使用した)西畑家の周囲も、空が広くて気持ちが良かったですよね」と同調した。

舞台挨拶終盤には、本作の主人公のモデルであり、奈良県在住の西畑保さん“本人”が登場。“西畑保”役の鶴瓶と、西畑保さん“本人”が揃うという貴重な機会に、会場一番の大きな拍手に包まれた。
西畑さんが「西畑保です。この素晴らしい映画を皆に勧めてください」と挨拶すると「俺も西畑保や」と鶴瓶が突っ込み、「二人西畑保がいてます!」と西畑さんが返す軽妙な掛け合いをみせた。「89歳になってこんな素晴らしいところに立てるとは夢にも思っていませんでした」と万感の思いを語ると、鶴瓶は「こんなことないですよ!(自分が)演じた人間がここにおって。こんなお元気な姿が見れて嬉しいです」と本人へ語りかけ喜びを分かち合った。

さらに、「昨日一緒に見た人が、『この映画は皎子さんから保さんに送ったラブレターじゃないですか』と言っていて、うまいこと言うなと思って」と鶴瓶が語ると、西畑さんはラブレターを皎子さんに渡せた時のことを思い返し、「本当に感動しました」としみじみ。鶴瓶がそのシーンについて「(皎子さんにラブレターを)読めた瞬間のあのシーンも上手いこと演じましたなあ」と自画自賛し、「誰も言うてくれへんから俺が言うてんねや」とこぼすと大きな笑いが沸き起こった。
原田は「西畑さんが大変なご苦労もされながらも前を向いて生きてくださったおかげで、こんな素敵な物語が生まれたのだと思います。大事な奥さまを演じさせていただいて本当に幸せでした」と感謝の思いを直接伝えた。
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