キャスリーン・ケネディ、ルーカスフィルム社長を2025年末に退任へ
2025年2月28日 15:00
Photo by Mike Marsland/Mike Marsland/WireImage/Getty Images「スター・ウォーズ」シリーズの舵取り役、キャスリーン・ケネディが2025年末にルーカスフィルム社長の座を離れる見通しとなった。米Varietyは情報筋の話として、71歳のケネディが現在の契約満了となる今年末での引退を計画していると報じている。
ケネディは映画界屈指のプロデューサーとして、「E.T.」(1982)や「ジュラシック・パーク」(1993)など数々の名作を世に送り出してきた。1953年生まれの彼女は、巨匠スティーブン・スピルバーグ監督や後に夫となるフランク・マーシャルとともに1981年に製作会社アンブリン・エンターテインメントを共同設立。さらに1992年にはケネディ/マーシャル・カンパニーを立ち上げ、ハリウッドで強固な地位を築いてきた。
2012年、ケネディはジョージ・ルーカスとともにルーカスフィルムの共同会長に就任。同年10月、ディズニーが同社を40億ドルで買収した際、社長に昇格し、SF映画史に燦然と輝く「スター・ウォーズ」フランチャイズの新時代を担うこととなった。
社長就任後、ケネディは「スター・ウォーズ」の新三部作を立ち上げ、2015年の「スター・ウォーズ フォースの覚醒」は北米歴代興行収入記録となる9億3600万ドル(世界では20億ドル)を記録する大ヒットとなった。2016年のスピンオフ作品「ローグ・ワン スター・ウォーズ・ストーリー」も批評家から高い評価を獲得。さらに、ストリーミング時代の到来に合わせ、ディズニープラス向けに「マンダロリアン」や「キャシアン・アンドー」といった質の高いテレビシリーズを次々と展開し、「スター・ウォーズ」ブランドを新たなプラットフォームでも成功に導いた。
しかし、近年は課題も山積していた。2018年の「ハン・ソロ スター・ウォーズ・ストーリー」は「スター・ウォーズ」映画として初めて興行的な苦戦を強いられた。さらに「スカイウォーカー・サーガ」完結後の映画シリーズ再始動も難航している。ジェームズ・マンゴールド、シャーミーン・オバイド=チノイ、タイカ・ワイティティ、ドナルド・グローバーなど複数の映画監督が「スター・ウォーズ」プロジェクトを発表したものの、いずれも実現には至っていない。
また、パティ・ジェンキンス監督、マーベル・プロデューサーのケビン・ファイギ、「スター・ウォーズ 最後のジェダイ」のライアン・ジョンソン監督、「ゲーム・オブ・スローンズ」クリエイターのデビッド・ベニオフとD・B・ワイスによる企画も様々な理由で頓挫してしまった。
それでもルーカスフィルムは劇場作品への回帰を進めている。ディズニープラスの人気シリーズを映画化した「ザ・マンダロリアン・アンド・グローグー(原題)」が2026年に公開予定で、「X-MEN」シリーズのサイモン・キンバーグが新たな「スター・ウォーズ」三部作を開発中との情報も流れている。
プロデューサーとしてのケネディの功績は計り知れない。これまでに8回ものアカデミー賞作品賞ノミネートを獲得し、彼女が手がけた作品群は世界興行収入110億ドル以上を記録。そのうち5本は映画史上トップ50に入る大ヒット作となっている。
ルーカスフィルムの次期指導者については現時点では発表されていない。
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