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髙石あかりの生涯ベスト映画は? 人生で一番すごい泣き方をした…【あの人が見た名作・傑作】

2025年2月18日 12:00

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髙石あかり
髙石あかり

映画を見に行こうと思い立ったとき、動画配信サービスで作品を鑑賞しようとしたとき、何を見れば良いのか分からなかったり、選択肢が多すぎて迷ってしまうことは誰にでもあるはずです。

映画.comで展開する企画「あの人が見た名作・傑作」は、そんな皆さんの映画選びの一助として、映画業界、ドラマ業界で活躍する著名人がおすすめする名作、傑作をご紹介するものです。第29回は、手塚治虫の問題作をドラマ化する「アポロの歌」の放送を控える髙石あかりさんです。


【紹介してくれた人:髙石あかり
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2019年4月から、女優としての活動を本格的にスタート。21年に公開された、映画初主演作「ベイビーわるきゅーれ」(阪元裕吾監督)が高い評価を受け、その後、「ベイビーわるきゅーれ2ベイビー」(23)、「ベイビーわるきゅーれ ナイスデイズ」(24)と続編が製作されるほど多くの支持を得た。現在公開中の「遺書、公開。」(英勉監督)でも好演を披露しているほか、本年後期のNHK連続テレビ小説「ばけばけ」では、主人公の松野トキを演じることが決まっている。

●「オッペンハイマー」 人生で一番すごい泣き方をしたんです
――髙石さんにとって、生涯のベスト映画を教えてください。また、何故こうも髙石さんの心を揺さぶり続けるのだと思われますか?

映画を観るうえで、「こんな感覚は初めて!」をもらったのは、実は最近の作品なんです。クリストファー・ノーラン監督の「オッペンハイマー」に衝撃を受けまして……。

特に本編後半で、とてつもない泣き方をしたんです。それは今まで生きてきたなかで、人生で一番すごい泣き方だったかもしれません。これまで映画を観るときって、どうしてもお芝居を吸収したいという思いで勉強しながら観ていたのですが、そういう感覚にはならなかったんです。

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勝手に心臓を持ち上げられたみたいな感覚で、何度も観られないけれど、それでも観たいと思える作品になりました。なんか、観ているあいだ、ずっと悔しくて涙が止まりませんでした。オッペンハイマーのことも理解できる部分はあるんですが…。

これまではどちらかというと理性の人間で、いろいろな感情を理性で留め置くことができたんです。理解できたら、「こういう人もいるよね」って心が鎮まる。なのに、「オッペンハイマー」を観ていたら鎮まらなくて…。それで今まで鎮めていた感情が収まらなくなって、出てきてしまったんではないかなと。そういう感覚を味わったことがなかったので、なんだこれは…って困惑もしました。

連続ドラマ「ベイビーわるきゅーれ エブリデイ!」の第11話で、同居人に気づかれないよう悔し涙を流すシーンがあったんですが、その時にぐちゃぐちゃになった顔よりも、もっととんでもない顔をしていたと思います(苦笑)。

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――「オッペンハイマー」以外にも、ノーラン作品は観てきましたか?

はい。「インターステラー」も好きで、最初の導入パートが特に好きなんです。映画を観るとき冒頭のシーンを気に入ると、その作品を好きになる傾向が強いです。今回は冒頭の記憶よりも、後半の記憶が残る珍しい作品になりました。

私にとって最高の映画体験のひとつになりましたが、これが生涯ベストになるかは分かりません。役者の芝居とか関係なく、ひとりの人間として感情が揺さぶられた作品になったとは思います。ふだん感情の起伏のない人間なので、すごい感覚をもらえたと感じています。

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最近、二宮健監督とお仕事をご一緒させていただいているのですが、観るべき映画リストをいっぱいいただいても、これまで手を付けてこなかった作品に足を踏み入れようとしているところなんです。「バッファロー'66」や「(500)日のサマー」など、作り手の思いが伝わってきて、観ていて感じるところがあります。


【「オッペンハイマー」作品情報】
ダークナイト」「TENET テネット」などの大作を送り出してきたクリストファー・ノーラン監督が、原子爆弾の開発に成功したことで「原爆の父」と呼ばれたアメリカの物理学者ロバート・オッペンハイマーを題材に描いた歴史映画。
画像6(C)Universal Pictures. All Rights Reserved.
第2次世界大戦中、才能にあふれた物理学者のロバート・オッペンハイマーは、核開発を急ぐ米政府のマンハッタン計画において、原爆開発プロジェクトの委員長に任命される。しかし、実験で原爆の威力を目の当たりにし、さらにはそれが実戦で投下され、恐るべき大量破壊兵器を生み出したことに衝撃を受けたオッペンハイマーは、戦後、さらなる威力をもった水素爆弾の開発に反対するようになるが……。
画像7(C)Universal Pictures. All Rights Reserved.
第96回アカデミー賞では同年度最多となる13部門にノミネートされ、作品賞、監督賞、主演男優賞(キリアン・マーフィ)、助演男優賞(ロバート・ダウニー・Jr.)、編集賞、撮影賞、作曲賞の7部門で受賞を果たした。

●「アポロの歌」 一貫して昭吾への深い愛情さえあれば…
――主演ドラマ「アポロの歌」についてもお聞かせください。今回の役を演じるうえで、最も注力したのはどのようなところでしたか? ひとつに絞り切れないとは思いますが、作品としての見どころを教えてください。
画像8(C)「アポロの歌」製作委員会・MBS

作中で幾つかの役を演じていて、一貫して昭吾への深い愛情を大切にしていました。言い換えればそれさえあれば、ひろみになれる気がします。見返りを求めず、真っ直ぐにただ一人のことを想い続ける彼女には、台本を読みながら何度も心動かされました。

髙石あかり主演ドラマ「アポロの歌」
(2月18日からMBSで深夜24時59分、TBSで深夜25時28分から放送。TVerやMBS動画イズムで無料見逃し配信も予定)
画像9(C)「アポロの歌」製作委員会・MBS
手塚治虫の壮大なパラレルラブストーリーを実写ドラマ化。幼少期に起きた母親とのトラウマで、愛を憎むようになった大学生・近石昭吾は、愛してもいない女性の家に転がり込んでは金をもらい、生活を続けていた。幼なじみ・渡ひろみとの関係にだけは特別な何かを感じていたが、ある日、ひろみが自らに好意を抱いていることを知り、愛を憎むがゆえに決定的な間違いを犯し、昭吾はひろみを死なせてしまう。行きついた世界で、昭吾は女神にある罰を言い渡される。それは、「何度生まれ変わってもひとりの女性を愛し、結ばれる前に死ぬ」というものだった。逃れられない転生のループと女神の啓示により、昭吾はいくつもの世界をさすらいながら、愛と向き合うことになる。

執筆者紹介

大塚史貴 (おおつか・ふみたか)

X(Twitter)

映画.com副編集長。1976年生まれ、神奈川県出身。出版社やハリウッドのエンタメ業界紙の日本版「Variety Japan」を経て、2009年から映画.com編集部に所属。規模の大小を問わず、数多くの邦画作品の撮影現場を取材し、日本映画プロフェッショナル大賞選考委員を務める。

Twitter:@com56362672


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