「踊る大捜査線 THE FINAL」今夜放送! あらすじ&キャストまとめ、織田裕二が青島俊作として伝えたい最後のメッセージも紹介
2024年11月16日 20:00
国民的人気シリーズとして、日本実写映画興行収入記録を樹立した織田裕二主演「踊る大捜査線」シリーズの完結編「踊る大捜査線 THE FINAL 新たなる希望」の4Kリマスター版が、本日11月16日午後9時から、フジテレビ系で放送されます。今回の放送は、「踊るプロジェクト」の最新映画2部作「室井慎次 敗れざる者」「室井慎次 生き続ける者」(公開中)の封切りを記念したもの。映画.comでは、あらすじとキャストまとめをご紹介するとともに、長きにわたり座長としてシリーズを牽引してきた織田裕二の珠玉のインタビューを抜粋してご紹介します。
湾岸署管内で開催中の国際環境エネルギーサミット会場で誘拐事件が発生し、被害者が射殺体で発見される。緊急招集された捜査会議では、すべての捜査情報を鳥飼管理官に文書で提出するという異例の義務が課され、所轄の捜査員は一切の情報を開示されないまま捜査を進めなければならない。そんな中、第2、第3の殺人事件が立て続けに発生し……。
青島俊作:織田裕二
恩田すみれ:深津絵里
真下正義:ユースケ・サンタマリア
室井慎次:柳葉敏郎
和久伸次郎:伊藤淳史
篠原夏美:内田有紀
小池茂:小泉孝太郎
神田総一朗:北村総一朗
袴田健吾:小野武彦
秋山春海:斉藤暁
魚住二郎:佐戸井けん太
中西修:小林すすむ
緒方薫:甲本雅裕
森下孝治:遠山俊也
栗山孝治:川野直輝
王明才:滝藤賢一
真下雪乃:水野美紀
沖田仁美:真矢みき
新城賢太郎:筧利夫
鳥飼誠一:小栗旬
津嘉山正種
大和田伸也
大杉漣
香取慎吾
前原実
真柴幸平
佐藤正行
山口年男
赤池公一
小松彩夏
青島俊作警部補、湾岸警察署刑事課強行犯係係長。テレビドラマの放送がスタートした1997年当時、階級は巡査部長に昇任してホヤホヤの時期でした。その頃から、織田には「この作品はすごい可能性を秘めていて、いつか映画化したいという夢があった」と明かしています。
その夢はほどなくしてかなうこととなり、98年に公開された「踊る大捜査線 THE MOVIE 湾岸署史上最悪の3日間!」は、動員700万人、興収101億円という空前の大ヒットを飾ります。目標を達成したわけですが、「皆と別れるときにちょっと寂しいというか……。冗談めかして『5年後くらいにまたできたらいいっすね』なんて言っていたんですよ。それが本当に第2弾をやることになったわけですが、もう1回やることによって、今までやったものが壊れてしまうのはイヤだという気持ちがあったので、えらく肩に力が入っていましたね」と振り返ります。
今作で幕を閉じるということは、撮影中ふとした瞬間に実感することもあったそうですが「それよりもやっぱり目の前のお芝居ですよ。最後ならなおさらベストのものにしたいっていう方向にスイッチを切り替えないと。ノスタルジックにひたっているわけにはいきませんから」と語る生真面目な姿は、青島とだぶって見えます。それでも、「実は『踊る大捜査線 THE MOVIE3 ヤツらを解放せよ!』が終わってから、僕の家に“青島コート”があったのですが、1度も着ることができなかったんですよ。まあ、着ないですよね、普通(笑)。結局置いてあっただけなんですが、他の役で着ることもないでしょうし、これを着てお台場の街を走ることもないんですよね」と寂しげに話す姿もまた、青島そのものでした。
ドラマシリーズからのファンはもちろん、“踊る初心者”も堪能することができる展開が用意されていいます。青島が伝えたいメッセージは終始一貫しており、決してブレることはありません。連ドラ最終回で、青島は練馬警察署地域課へ降格処分となり、桜交番に勤務しています。「100円玉を拾った少年が届けに来るわけですが、その子に自分の財布から100円を出して、『正しいことをするといいことがある』と書いた紙とともに渡すんです。超法規的措置だとか、訳の分からないことを言うんですが(笑)、この言葉に集約されているというか、これが青島の基本なんじゃないですかね」。
青島は15年間にわたり、正しいことをするためだけに、とにかく奔走します。出世欲はまるでなく、常に市民の安全を最優先に考え、どのような局面に立たされても自らの信念を曲げることはありません。であるのにもかかわらず、警視庁一の問題児といわれてしまいます。なぜなのか? それは、警察官になったときの初心を忘れてしまっている警察官が、あまりにも多いからではないでしょうか。
メガホンをとった本広克行監督は、クライマックスのシーンに脚本にはなかった青島のスピーチを付け加えました。織田は、「そのスピーチによって『踊る』が言いたかったこと、青島のメッセージというのは、より分かりやすくなったかなと思います。15年経って、ファイナルでようやく青島と室井、和久さんたちがやりたかったことがスタートするんですから。単にスタートしただけなので問題はいっぱい出てくるでしょうが、新たな希望がちょっと見えてきたことは確か」と語っています。
織田が銀幕デビューを果たしたころ、それは洋画全盛期で日本映画界は斜陽の時代。「見たいと思える日本映画があまりにも少なかった」と述懐する織田にとっても、忸怩(じくじ)たる思いがあったそうです。だからこそ、「日本映画界っていうのは僕が生まれた源流というか、故郷のような場所。枯れないでほしいし、伝統芸能のようにはなってほしくない。ただ、あぐらをかいていちゃいけない。時代の変化は技術の進歩とともに、敏感にアンテナをはっておくべきだし、少なくとも現実より半歩くらい先を行っていてほしいですよね。現実のほうが洒落ているんじゃ、情けないじゃないですか」と語る姿からは、日本映画に対するありったけの愛情が伝わってきました。
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