「ジョーカー2」考察のヒント? 冒頭の短編アニメ映画のタイトル写真を世界初公開
2024年10月18日 12:00

ホアキン・フェニックスが主演を務めた「ジョーカー」の続編「ジョーカー フォリ・ア・ドゥ」(公開中)の冒頭に登場するショートアニメーション「Me and My Shadow(俺と俺の影)」のタイトル写真が世界初披露された。あわせて、フェニックスやレディー・ガガらがトッド・フィリップス監督とディスカッションを重ねるメイキング写真も公開された。
孤独だが心優しかった男が、歪んだ社会の狭間で“悪のカリスマ”に変貌していく衝撃のドラマを描いた「ジョーカー」(19)は、第76回ベネチア国際映画祭で金獅子賞を受賞し、第92回アカデミー賞で最多11部門ノミネート、フェニックスが主演男優賞の栄冠に輝いた。
前作から2年後が舞台となる今作では、社会への反逆者・民衆の代弁者として祭り上げられたジョーカーの暴走が加速。ジョーカーの狂乱がガガ演じる謎の女性リーや民衆へと伝播していき、世界を巻き込む世紀のショーが幕を開ける。
日本に先駆けて10月4日に全米25788スクリーンで公開を迎えた本作は、週末3日間で興行収入4000万ドル(約59.2億円)を叩き出し、2作品連続のNo.1スタートを切った。世界77の国と地域でもオープニングNo.1を飾り、日本でも10月11日より全国368劇場、889スクリーンで封切られ、10月11日~14日で興行収入約4.5億円、動員約28万人を記録し、週末公開作品洋画初登場1位となった。


フィリップス監督は、サスペンス、ラブストーリー、コメディ、歌唱、アニメーションなど様々な演出で観客を翻弄し、考察合戦は日に日に加熱。物語を紐解くキーのひとつとなるのが、冒頭のショートアニメーション映画だ。「ルーニー・テューンズ」風のアニメーションでは、“悪のカリスマ”として祭り上げられたアーサーが、彼の中にいるもう一人の人格“ジョーカー”に乗っ取られてしまう様子がコミカルに描かれる。カラフルな色彩とデフォルメされたキャラクターデザインは、前作と全く異なるエンタメ作品であることを観客に知らしめると同時に、「ジョーカーを生んだ社会の熱狂がジョーカー自身をも飲み込んでいく」という本編内容を示唆している。
タイトル写真には、アイコニックな赤いスーツに身を包み、ピエロメイクを施したアーサーの姿が切り取られ、足から伸びる影は銃を手に不敵な笑みを浮かべるジョーカーの姿になっている。ショートアニメーション映画を手掛けたのは、長編デビュー作「ベルヴィル・ランデブー」(02)でアカデミー賞長編アニメ賞(現:長編アニメ映画賞)にノミネートされ、「イリュージョニスト」(10)や「ぼくを探しに」(13)などの話題作を監督したフランスの人気アニメーション作家シルヴァン・ショメ。ショメのファンだったフィリップス監督が友人を通じて制作依頼し、実現した。
フィリップス監督は、「何カ月もかけて、アーサーのキャラクターデザインをはじめ、セット内のあらゆるもののデザインを送ってもらったんだ。私はアニメーションをやったことがなかったし、アニメーターと仕事をしたこともなかった。彼はすべて手作業で行っており、だからこそ素晴らしいルックと昔ながらの雰囲気が創られる。シルヴァンはとても気持ちのいい人だったし、彼のチームも素晴らしかった。本当にスムーズだった。最高でした。とても気に入りました」と語っている。
劇中では度々テレビモニターにアニメーションが映し出され、今起きていることがジョーカーの妄想なのか、それとも現実なのか、その境界線を区別するヒントとなり得る重要なキーのひとつとなっている。
「ジョーカー フォリ・ア・ドゥ」は全国公開中。
フォトギャラリー
Amazonで関連商品を見る
関連ニュース






映画.com注目特集をチェック

映画「F1(R) エフワン」
【語れば語るほど、より“傑作”になっていく】上がりきったハードルを超えてきた…胸アツをこえて胸炎上
提供:ワーナー・ブラザース映画

スーパーマン
【この夏、絶対に観るやつ】全世界がたった1秒で“観るリスト”に入れた映画…魅力を徹底検証!
提供:ワーナー・ブラザース映画

でっちあげ 殺人教師と呼ばれた男
【あり得ないほど素晴らしい一作】この映画は心を撃ち抜く。刺すような冷たさと、雷のような感動で。
提供:東映

メガロポリス
【映画の“神”が186億円の自腹で製作した狂気の一作】この映画体験、生涯に一度あるかないか…
提供:ハーク、松竹

なんだこの映画は!?
【異常な超高評価】観たくて観たくて仕方なかった“悪魔的超ヒット作”ついに日本上陸!
提供:ワーナー・ブラザース映画

すさまじい“魂震作”だった――
【あまりにも早すぎる超最速レビュー】全身で感じる、圧倒的熱量の体験。
提供:ソニー・ピクチャーズエンタテインメント

“生涯ベスト級”の絶賛、多数!
「愛しくて涙が止まらない」…笑って泣いて前を向く、最高のエール贈る極上作【1人でも多くの人へ】
提供:KDDI

究極・至高の“昭和の角川映画”傑作選!
「野獣死すべし」「探偵物語」「人間の証明」…傑作を一挙大放出!(提供:BS10 スターチャンネル)