“ピクサー”ピート・ドクターדスタジオジブリ”宮﨑駿監督 特別対談が実現
2024年8月4日 12:00
ディズニー&ピクサー最新作「インサイド・ヘッド2」が、8月1日から公開された。先日、前作の監督であり、アカデミー賞長編アニメーション賞を3度にわたり受賞したチーフ・クリエイティブ・オフィサーのピート・ドクター、本作の監督ケルシー・マン、プロデューサーのマーク・ニールセンが来日を果たし、以前より交流のあるスタジオジブリの宮﨑駿監督、鈴木敏夫プロデューサーと対談を行った。
この模様は、8月4日と8月11日の2週に渡り、TOKYO FM のラジオ番組「鈴木敏夫のジブリ汗まみれ」で放送される。
ピクサー・アニメーション・スタジオとスタジオジブリは1980年代頃から親交が厚く、「千と千尋の神隠し」ではピクサーがアメリカ配給版の英語吹替の監修を務めたり、「トイ・ストーリー3」には「となりのトトロ」のトトロがカメオ出演したりするなど深い交流がある。
そんな中、「インサイド・ヘッド2」を引っ提げ来日したドクターらがスタジオジブリを訪問。手描きアニメーションを追求するスタジオジブリと、最先端技術を駆使し3DCGアニメーションで映画を制作するピクサーのそれぞれの制作現場の裏側や作品に対する思いなど、世界のトップアニメーションクリエイターの両者だからこそできる、アニメーション制作にまつわる熱い議論を交わした。
対談では多くのトピックが出てきたが、その一つが「テスト試写」について。ピクサーでは映画が完成する前に何回もテスト試写を繰り返し、さまざまな人の意見を取り入れて映画を作り上げていく制作手法を取っている。
ドクターが「スタジオジブリではそういう事を行いますか?」と聞くと、宮﨑監督は「ないです。映画はお客さん全員が理解することは不可能です。責任を取るのは自分たちですから、そこにたまたまいた人に責任を預けるわけにはいきません」と持論を展開。
すると、ドクターは「僕らのやり方だとテスト試写は役に立つんです。製作途中なのでこの部分は全然響いてない、感情を感じたいのに感じられてないということを見極められるので、調整することができるんです。確かに僕も意見を聞いている時は右から左に流すこともしますが、試写では一緒に観るんです。そうすると飽きている時や画面に観入っている時を肌で感じられるので、そのリアクションは本心だと思っています。それを観ながらなるべく多くの方に響くように調整するのが僕らの責任だと考えています」と、それぞれのアニメーション映画制作にかける信念や違いについて議論を交わした。
ラジオ番組「鈴木敏夫のジブリ汗まみれ」では、さらにディープで白熱した濃い話を語りつくしている。
また、本作を鑑賞した鈴木プロデューサーのコメントが披露された。
スタジオジブリ 鈴木 敏夫
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トニー・レオンとアンディ・ラウが「インファナル・アフェア」シリーズ以来、およそ20年ぶりに共演した作品で、1980年代の香港バブル経済時代を舞台に巨額の金融詐欺事件を描いた。 イギリスによる植民地支配の終焉が近づいた1980年代の香港。海外でビジネスに失敗し、身ひとつで香港にやってきた野心家のチン・ヤッインは、悪質な違法取引を通じて香港に足場を築く。チンは80年代株式市場ブームの波に乗り、無一文から資産100億ドルの嘉文世紀グループを立ち上げ、一躍時代の寵児となる。そんなチンの陰謀に狙いを定めた汚職対策独立委員会(ICAC)のエリート捜査官ラウ・カイユンは、15年間の時間をかけ、粘り強くチンの捜査を進めていた。 凄腕詐欺師チン・ヤッイン役をトニー・レオンが、執念の捜査官ラウ・カイユン役をアンディ・ラウがそれぞれ演じる。監督、脚本を「インファナル・アフェア」3部作の脚本を手がけたフェリックス・チョンが務めた。香港で興行ランキング5週連続1位となるなど大ヒットを記録し、香港のアカデミー賞と言われる第42回香港電影金像奨で12部門にノミネートされ、トニー・レオンの主演男優賞など6部門を受賞した。
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