伝えられない想いがあふれだす 吉沢亮×呉美保監督「ぼくが生きてる、ふたつの世界」予告公開
2024年7月5日 08:00

吉沢亮が主演し、呉美保(「そこのみにて光輝く」「きみはいい子」)が監督を務める映画「ぼくが生きてる、ふたつの世界」の本ポスタービジュアルと本予告編が、このほど公開された。
呉監督が、9年ぶりの長編作品のテーマに選んだのは、コーダ(Children of Deaf Adults/きこえない、またはきこえにくい親を持つ聴者の子供という意味)という生い立ちを踏まえて、社会的マイノリティに焦点を当てた執筆活動をする作家・エッセイストの五十嵐大氏による自伝的エッセイ「ろうの両親から生まれたぼくが聴こえる世界と聴こえない世界を行き来して考えた30のこと」。脚本は、「ゴールド・ボーイ」「正欲」などを手掛けた港岳彦が担当。第26回上海国際映画祭コンペティション部門に正式出品され、ワールドプレミア上映(6月21日)が行われた。
吉沢は、耳のきこえない両親の元で育った息子・五十嵐大の心の軌跡を体現。さらに母・明子役を忍足亜希子、父・陽介役を今井彰人が演じる。ろう者俳優として活躍する2人が溢れんばかりの息子への思いを見事に表現してみせた。そのほかユースケ・サンタマリア、烏丸せつこ、でんでんなど個性豊かな俳優陣が脇を固める。
(C)五十嵐大/幻冬舎 (C)2024「ぼくが生きてる、ふたつの世界」製作委員会宮城県の小さな港町、耳のきこえない両親のもとで愛されて育った五十嵐大。幼い頃から母の“通訳”をすることも“ふつう”の楽しい日常だった。しかし次第に、周りから特別視されることに戸惑い、苛立ち、母の明るささえ疎ましくなる。心を持て余したまま20歳になり、逃げるように東京へ旅立つが……。
本ポスタービジュアルは、主人公・五十嵐大が、故郷の宮城県に帰郷し、久しぶりに家族との時間を過ごした後、東京へ戻る前のひとときを切り取ったもの。本ポスターの撮影も、ティザーポスター同様、原作本の表紙を撮影した斎藤陽道氏が担当。「伝えられない想いが、あふれだす」というコピーとともに、数年ぶりに再会した母(忍足)との時間に少しぎこちなさを感じる息子と、息子と一緒にいることをうれしく思う母の表情が印象的だ。
(C)五十嵐大/幻冬舎 (C)2024「ぼくが生きてる、ふたつの世界」製作委員会本予告は、久しぶりに帰郷した息子・大を駅まで見送る、母・明子の姿を活写。「親父とばあちゃんによろしく」「わかった」。きこえる息子ときこえない母が交わすのは手話での会話。2人にとっての日常も、子どものころの大にとっては「母のことが、恥ずかしかった」。母の話し方を友達から指摘され、「授業参観に来てほしくなかった」と手話で伝える小学生の大の姿や、高校受験期に自らの苛立ちのまま、「こんな家に生まれてきたくなかった」と思わず母にぶつけてしまう本当の気持ちと愕然とする母の表情などが点描のように映し出されていく。
(C)五十嵐大/幻冬舎 (C)2024「ぼくが生きてる、ふたつの世界」製作委員会そして「自分が何をしたいのか考える」と東京に行くことを家族に告げ、故郷から離れた大。新たな出会いや違う環境の中で改めて“きこえる世界”と“きこえない世界”に生きる自分を見つめなおす。
「ぼくが生きてる、ふたつの世界」は、9月20日から新宿ピカデリー、シネスイッチ銀座ほか全国順次公開。バリアフリー上映も実施される。
(C)五十嵐大/幻冬舎 (C)2024「ぼくが生きてる、ふたつの世界」製作委員会
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