河合優実が「あんのこと」にかける思い、佐藤二朗&稲垣吾郎の魅力を語る インタビュー&メイキング映像
2024年6月7日 11:00

河合優実が、虐待の末に売春を強いられ、ドラッグに溺れる少女・杏という難役に挑んだ「あんのこと」(公開中)から、河合が脚本を読んだ感想や意気込み、そして佐藤二朗と稲垣吾郎との共演について語るインタビューとメイキングをおさめた映像(https://youtu.be/9TtuDwHZPns)がお披露目された。
本作は、入江悠監督が、2020年6月に新聞に掲載された「あるひとりの少女の壮絶な人生を綴った記事」に着想を得て描く、実話をもとにした人間ドラマ。21歳の杏は、幼い頃から母親に暴力を振るわれ、10代半ばから売春を強いられて、過酷な人生を送ってきた。ある日、覚醒剤使用容疑で取り調べを受けた彼女は、多々羅(佐藤)という変わった刑事と出会う。大人を信用したことのない杏だが、何の見返りも求めず就職を支援し、ありのままを受け入れてくれる多々羅に、次第に心を開いていく。多々羅が主宰する薬物校正者の自助グループを取材するジャーナリスト・桐野(稲垣)とも出会い、微かな希望をつかみかけた矢先、どうしようもない現実が彼女の運命を残酷に襲う。

映像のなかで河合は、脚本を読んだ感想を問われ、「重いという言葉で片付けたくはないですけど、いつも以上に真剣になる題材だなと思った」「はじめて読んだ時から自分の中にずっと離さない部分というか、そういうものを一個ずっと持っていれば大丈夫だなと思っていました」と語っている。その言葉通り河合は、劇中では圧倒的なリアリティをもって、杏の苦しみと喜びを表現した。

本作で初共演を果たした佐藤については、「特にこういうお話なので、佐藤二朗さんが多々羅を演じてくれて、一個軽やかにしてくれたと思う」「本当にご本人が素敵な方で、一緒になる日も多かったですけど、どんな人にも対人(たいひと)として接して、それが自然にできる方だなと思って、役としても本人としてもパワーをもらっていました」と、劇中で特別な関係を演じ、近い距離にいたからこそ感じた魅力を明かした。
そして稲垣については、「独特な方ですごい大事な役」「稲垣さんの持っている他の人にはない柔らかさとどこにも寄らない感じというか、それが週刊誌の記者という役で中和してくれている感じがあってすごく良かったです」といい、稲垣が放つ唯一無二の存在感を肌で感じたことが窺える。映像には、河合が佐藤や稲垣と話し合うシーンや、屋外ロケなどをとらえたメイキングも含まれており、キャストとスタッフがともに作品を作り上げた過程が垣間見られる。

キャスト陣の渾身の演技は、見る者にいつしか映画であることを忘れさせる勢いで、現代社会の歪みや不均衡といった実相を容赦なく突き付ける。同時に、単なる社会派ドラマという枠を超え、生きようとする杏の意志、そして彼女が見た美しい瞬間をも映し出し、知られざる現実をとらえた作品に仕上がっている。
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