「カンフー・パンダ」新作、「デューン 砂の惑星 PART2」が1位&2位キープ!【全米映画ランキング】
2024年3月19日 13:00
2週連続の好調を経て、3月第3週の北米映画市場の興行収入は、やや下降線をたどりました。週末3日間の興行収入ランキングでは、コメディアニメシリーズの第4作「Kung Fu Panda 4(原題)」(ユニバーサル)が、2週連続で首位を獲得。週末3日間で興収3000万ドル、累計で興収1億ドルをあげ、24年公開作品としては、「デューン 砂の惑星 PART2」(ワーナー)に次ぐ2番目の数字を記録しました。2位をキープした「デューン 砂の惑星 PART2」は、週末3日間で興収2900万ドル、累計で興収2億ドルを突破しました。
3位は、マーク・ウォールバーグが主演を務めた冒険物語「Arthur the King(原題)」(ライオンズゲート)。ウォールバーグは、アーサーという野良犬とともに、ドミニカ共和国の山々を横断する大会に参加する登山家マイケルを演じました。ウォールバーグとは、「ファミリープラン」でもタッグを組んだサイモン・セラン・ジョーンズが監督を務め、ウォールバーグ自身が製作にも参加。週末3日間で750万ドルを記録しました。
A24のクライムスリラー「Love Lies Bleeding(原題)」は、6位にランクイン。公開2週目の週末にして、トップ10入りを果たしました。出演はクリステン・スチュワート、ケイティ・オブライアン、エド・ハリス、監督はローズ・グラス(「セイント・モード 狂信」)。アメリカの田舎町でジムに勤めるルー(スチュワート)が、ラスベガスで開催されるボディビルダー・トーナメントを目指すジャッキー(オブライアン)と出会い、恋に落ちます。しかしやがてふたりは、ルーの暴力的な家族から逃げる羽目に。週末3日間で、興収240万ドルをあげました。
8位には、アンソニー・ホプキンス主演の伝記ドラマ「One Life(原題)」(ブリーカーストリート)が初登場。ホプキンスが、第二次世界大戦開戦前に、ナチスから何百人もの子どもたちを救ったイギリスの株式ブローカー、ニコラス・ウィントン卿を演じました。レナ・オリンが妻グレーテ役、ヘレナ・ボナム・カーターが回想のなかの母親役、ジョナサン・プライスが友人マーティン役で共演。週末3日間で興収170万ドルを記録しました。9位はサンダンス映画祭で上映されたファンタジーコメディ「The American Society of Magical Negroes(原題)」(フォーカス・フィーチャーズ)。ジャスティス・スミス(「名探偵ピカチュウ」)が演じるのは、白人の生活を楽にするために人生を捧げる、黒人の魔法使いの世界に誘われるアーティスト役。週末3日間で興収120万ドルをあげました。
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父親と2人で過ごした夏休みを、20年後、その時の父親と同じ年齢になった娘の視点からつづり、当時は知らなかった父親の新たな一面を見いだしていく姿を描いたヒューマンドラマ。 11歳の夏休み、思春期のソフィは、離れて暮らす31歳の父親カラムとともにトルコのひなびたリゾート地にやってきた。まぶしい太陽の下、カラムが入手したビデオカメラを互いに向け合い、2人は親密な時間を過ごす。20年後、当時のカラムと同じ年齢になったソフィは、その時に撮影した懐かしい映像を振り返り、大好きだった父との記憶をよみがえらてゆく。 テレビドラマ「ノーマル・ピープル」でブレイクしたポール・メスカルが愛情深くも繊細な父親カラムを演じ、第95回アカデミー主演男優賞にノミネート。ソフィ役はオーディションで選ばれた新人フランキー・コリオ。監督・脚本はこれが長編デビューとなる、スコットランド出身の新星シャーロット・ウェルズ。
ギリシャ・クレタ島のリゾート地を舞台に、10代の少女たちの友情や恋愛やセックスが絡み合う夏休みをいきいきと描いた青春ドラマ。 タラ、スカイ、エムの親友3人組は卒業旅行の締めくくりとして、パーティが盛んなクレタ島のリゾート地マリアへやって来る。3人の中で自分だけがバージンのタラはこの地で初体験を果たすべく焦りを募らせるが、スカイとエムはお節介な混乱を招いてばかり。バーやナイトクラブが立ち並ぶ雑踏を、酒に酔ってひとりさまようタラ。やがて彼女はホテルの隣室の青年たちと出会い、思い出に残る夏の日々への期待を抱くが……。 主人公タラ役に、ドラマ「ヴァンパイア・アカデミー」のミア・マッケンナ=ブルース。「SCRAPPER スクラッパー」などの作品で撮影監督として活躍してきたモリー・マニング・ウォーカーが長編初監督・脚本を手がけ、2023年・第76回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門グランプリをはじめ世界各地の映画祭で高く評価された。
「苦役列車」「まなみ100%」の脚本や「れいこいるか」などの監督作で知られるいまおかしんじ監督が、突然体が入れ替わってしまった男女を主人公に、セックスもジェンダーも超えた恋の形をユーモラスにつづった奇想天外なラブストーリー。 39歳の小説家・辺見たかしと24歳の美容師・横澤サトミは、街で衝突して一緒に階段から転げ落ちたことをきっかけに、体が入れ替わってしまう。お互いになりきってそれぞれの生活を送り始める2人だったが、たかしの妻・由莉奈には別の男の影があり、レズビアンのサトミは同棲中の真紀から男の恋人ができたことを理由に別れを告げられる。たかしとサトミはお互いの人生を好転させるため、周囲の人々を巻き込みながら奮闘を続けるが……。 小説家たかしを小出恵介、たかしと体が入れ替わってしまう美容師サトミをグラビアアイドルの風吹ケイ、たかしの妻・由莉奈を新藤まなみ、たかしとサトミを見守るゲイのバー店主を田中幸太朗が演じた。
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文豪・谷崎潤一郎が同性愛や不倫に溺れる男女の破滅的な情愛を赤裸々につづった長編小説「卍」を、現代に舞台を置き換えて登場人物の性別を逆にするなど大胆なアレンジを加えて映画化。 画家になる夢を諦めきれず、サラリーマンを辞めて美術学校に通う園田。家庭では弁護士の妻・弥生が生計を支えていた。そんな中、園田は学校で見かけた美しい青年・光を目で追うようになり、デッサンのモデルとして自宅に招く。園田と光は自然に体を重ね、その後も逢瀬を繰り返していく。弥生からの誘いを断って光との情事に溺れる園田だったが、光には香織という婚約者がいることが発覚し……。 「クロガラス0」の中﨑絵梨奈が弥生役を体当たりで演じ、「ヘタな二人の恋の話」の鈴木志遠、「モダンかアナーキー」の門間航が共演。監督・脚本は「家政夫のミタゾノ」「孤独のグルメ」などテレビドラマの演出を中心に手がけてきた宝来忠昭。
文豪・田山花袋が明治40年に発表した代表作で、日本の私小説の出発点とも言われる「蒲団」を原案に描いた人間ドラマ。物語の舞台を明治から現代の令和に、主人公を小説家から脚本家に置き換えて映画化した。 仕事への情熱を失い、妻のまどかとの関係も冷え切っていた脚本家の竹中時雄は、彼の作品のファンで脚本家を目指しているという若い女性・横山芳美に弟子入りを懇願され、彼女と師弟関係を結ぶ。一緒に仕事をするうちに芳美に物書きとしてのセンスを認め、同時に彼女に対して恋愛感情を抱くようになる時雄。芳美とともにいることで自身も納得する文章が書けるようになり、公私ともに充実していくが、芳美の恋人が上京してくるという話を聞き、嫉妬心と焦燥感に駆られる。 監督は「テイクオーバーゾーン」の山嵜晋平、脚本は「戦争と一人の女」「花腐し」などで共同脚本を手がけた中野太。主人公の時雄役を斉藤陽一郎が務め、芳子役は「ベイビーわるきゅーれ」の秋谷百音、まどか役は片岡礼子がそれぞれ演じた。