映画が終わった瞬間に号泣!「鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎」二村ヒトシと映画.com編集部がトーク
2023年12月29日 21:00

TOKYO FMほか全国38のFM局のオーディオコンテンツプラットフォームで、スマートフォンアプリとウェブサイトで楽しめるサービス「AuDee(オーディー)」 と映画.comのコラボ新番組「映画と愛とオトナノハナシ at 半蔵門」。作家でAV監督の二村ヒトシと映画.com編集部エビタニが映画トークを繰り広げる。
今回取り上げたのは、現在大ヒット中の「鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎」。漫画家・水木しげるの生誕100周年記念作品で、2018~20年に放送されたテレビアニメ「ゲゲゲの鬼太郎」第6期をベースに、シリーズの原点である目玉おやじの過去と鬼太郎誕生にまつわる物語を描いた長編アニメーションだ。
自身をオタクと称するほど水木しげるファンだという二村は「見ている間は心の中で文句を言っていたのですが、終わった瞬間に号泣しました」「エンドロールのところで、老害のオタクを黙らせる力のある作品でした」と二村。エビタニも「私も号泣です」と、血液銀行に勤める水木の戦争体験と、水木しげる氏の「鬼太郎誕生」の物語を組み合わせた本作の設定、物語を絶賛する。
しかし、二村はオールドファンとして気になる点が多々あったと明かし、「人間の方が妖怪より怖い」という設定は問題ないが「おじいさんのオタクは猫娘が現代っぽ過ぎる」「黒幕のおじいちゃんが男の子の体を乗っ取るときに、もう少しグロテスクな描写をしてほしかった」と希望を述べる。
今回アニメーション化された、目玉のおやじになる前の、鬼太郎の父がカッコよいと評判の本作に、「水木しげる先生が描いたわけじゃないけど、『鬼太郎』のキャラクターにこんな可能性があったのか!?」と古参ファンの二村も驚きだったそう。一方で、水木しげるタッチとは異なる作画に賛否両論あることについてエビタニは「実際に水木先生が描いたキャラクターは水木先生の絵が使われて、この作品のために作ったキャラクターを敢えて現代風に描いている」と説明し、「私は現代のアニメを見てきたので、あまり気にならなかった」とコメント。
そして、公開初週から右肩上がりのヒットの要因ともいえる、ストーリーについて二村は「『子どもの体を老人が乗っ取るほうが経済発展のために良いのだ』というセリフが今のリアルな日本を表わしている。幽霊族とか人間と共存する妖怪を地下に押し込める。しかし、それを続けていたら、子どももそういう大人になってしまう」「今、大きな声で言えないことを、言っている素晴らしい脚本だった」と称え、エビタニは「伝統の継承は良いことだけではない。家父長制の問題も考えた」と現代社会へ問題提起している作品でもあると分析した。
そのほか、「なんで人間は寝て暮らさずに、お金を稼ぐほうが良いとなってしまうのか? せめて半妖怪のねずみ男でいたい(笑)」(二村)、「続編が作れないのが残念」(エビタニ)と、口コミで動員数が増えている本作へのそれぞれの思いを語っていた。
トーク全編はAuDee(https://audee.jp/voice/show/55260)で聞くことができる(無料配信中)。次回は、ふたりの2023年のベスト映画を語るとともに、公開中のフランス映画「ラ・メゾン 小説家と娼婦」を取り上げる。
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