山田太一の傑作小説を映画化「異人たち」予告 死別した両親との交流、謎の隣人との恋の行方
2023年12月21日 08:00

「さざなみ」「荒野にて」のアンドリュー・ヘイ監督が、山田太一さんの傑作小説「異人たちとの夏」を映画化する「異人たち」の幻想的な予告編(https://youtu.be/bM-DfKTOu_c)がお披露目。あわせて公開日が、2024年4月19日に決定した。
11月29日に逝去した山田さんの原作は、1987年に出版され、第1回山本周五郎賞を受賞。2003年には英訳され、海外でも刊行された。また88年に大林宣彦監督の手によって、風間杜夫、名取裕子、片岡鶴太郎、秋吉久美子の共演で映画化され、大ヒットを記録した。

新たな映画版は、山田さんのオリジナリティ溢れるストーリーに、ヘイ監督ならではの脚色と演出が加えられた、現代のイギリスを舞台とした英語作品。アンドリュー・スコット(「1917 命をかけた伝令」)をはじめ、ポール・メスカル(「ロスト・ドーター」)、ジェイミー・ベル(「ロケットマン」)、クレア・フォイ(「ウーマン・トーキング 私たちの選択」)が共演する。

物語の主人公は、夜になると人の気配が遠のく、ロンドンのタワーマンションにひとりで暮らす40代の脚本家アダム(スコット)。12歳の頃に交通事故で死別した両親の思い出をもとに、脚本を執筆している。予告編では、アダムがミステリアスな隣人・ハリー(メスカル)と出会う。互いの孤独を感じとり、次第に距離を縮めていくふたり。さらにある日、アダムが幼少期を過ごした郊外の家を訪ねると、そこには30年前に他界したはずの父(ベル)と母(フォイ)が、当時のままの姿で住んでいた。アダムは少年時代の心の隙間を埋めるかのように、両親の元へ足を運んでは、二度と取り戻せないと思っていた心満たされる一時を過ごす。映像は、「僕たちは傷つき愛を知る」という言葉で締めくくられている。
死別した両親との交流、ミステリアスな隣人との恋の行方を描くこの幻想譚は、愛と孤独、喪失と再生、さらにはセクシュアリティといった根源的なテーマを探求し、観客それぞれの心の奥底にある記憶や郷愁を呼び覚ます。また、琥珀色の光がきらめく35ミリフィルムの映像美は、見る者をリアルとファンタジーの狭間へと誘う。

12月3日(現地時間)に発表された英国インディペンデント映画賞では、作品賞・監督賞・脚本賞・助演男優賞(メスカル)・撮影賞・編集賞・音楽監修賞など主要部門を独占し、最多7冠に輝いた。さらに12月11日に発表された第81回ゴールデングローブ賞でも、スコットが主演男優賞(ドラマ部門)にノミネートされ、賞レースで注目を集めている。
「異人たち」は、24年4月19日に公開。
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