「ナポレオン」リドリー・スコット監督らがホアキン・フェニックスのユニークな才能を語る特別映像
2023年11月18日 12:00
ホアキン・フェニックスがフランスの皇帝ナポレオン役で主演し、リドリー・スコット監督がメガホンをとった「ナポレオン」特別映像(https://youtu.be/cWBYimcbEkg)、新場面写真が公開された。
本作は、フランスの皇帝ナポレオン・ボナパルトが、いかにして皇帝の座へ上りつめたのかを描く超大作。スコット監督が「これまで一緒に仕事をした中で最高の俳優の一人」と称するフェニックスと「グラディエーター」以来23年ぶりにタッグを組み、脚本は「ゲティ家の身代金」でスコット監督とタッグを組んだデビッド・スカルパが執筆した。
撮影カメラは11台、集められたエキストラは8000人と多額な制作費をかけて、ヨーロッパロケを敢行。ナポレオンが唯一愛した妻ジョゼフィーヌとの波乱万丈な愛憎関係の中で、大いなる野望と驚くべき戦略思考をもって、歴史に残る数々の戦争を仕掛けた“軍人ナポレオンの真の姿”を壮大なスケールで紡ぐ。ジョゼフィーヌ役は、「ミッション:インポッシブル デッドレコニング PART ONE」「ワイルド・スピード スーパーコンボ」などに出演するバネッサ・カービーが演じた。
このほど公開された特別映像で、カービーは「ホアキンは本当にすごかった」と語り出す。ナポレオンは「私は他の男とは違う」と言い聞かせ、天才的な戦略でヨーロッパを侵攻するも、妻・ジョゼフィーヌに振り回される。豪胆さと矮小さが同時に存在し、ナポレオンという人物を形作っている。カービーは「ナポレオンという予測不能な人物の特異な精神性を見事に表現した。ナポレオンの中にある真っ黒な部分をホアキンは完全に理解していた」と振り返る。
リドリー・スコット監督は、「グラディエーター」以来のタッグとなるフェニックスを選んだ理由は「彼の情熱だ」と明かす。きっかけは「ジョーカー」を見た時だったという。「彼が『グラディエーター』にどのように取り組んだか、彼の姿を見て鮮やかによみがえってきました。彼は正直でいてくれるし、私も彼に対して誠実さを大切にする。互いにとって良い存在ですね」と語ると同時に「彼こそがナポレオンだ、と思いました。身体的にも彼は役にピッタリです。彼の顔の特徴のいくつかは驚くほどナポレオンに似ている」とも言及する。
現場でのフェニックスの立ち振る舞いについて、プロデューサーのケビン・ウォルシュも「彼のような人はいません。彼はカメラの前に立つ度に自分を消します。何よりも、とても働き者です。自分の仕事を深く掘り下げ、映画全体の構成をより良くするために疑問を投げかけます。さらに、素晴らしいユーモアのセンスもあります。映画にとって、かけがえのない財産です」と絶賛している。
今回のナポレオン役については、さすがのフェニックスも不安を覚えたそうだが、鍵になったのは“肖像画”。当時でいう写真代わりの肖像画をフェニックスは見つめ続けたのだという。ちなみにナポレオンの墓や縁ある場所なども訪れたそうだが、それらはフェニックスの心を動かすことがなく、ナポレオンの着用したジャケットを見ても「“こりゃ小さいジャケットだな”と思う程度だった」というのも、彼独自の感性を物語っている。
スコット監督は、「彼はナポレオンの歩き方、話し方、座り方に注目していた」と明かし、改めて「ホアキンは撮影中に進化していく。ナポレオンになっていくんだ。最高の俳優だ」と賛辞を送っている。「ナポレオン」は12月1日に公開。