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第17回田辺・弁慶映画祭、瑚海みどり監督「99%、いつも曇り」がグランプリほか5冠、映画.com賞は大黒友也監督「ゴミ屑と花」が受賞

2023年11月13日 21:00

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画像1(C)田辺・弁慶映画祭実行委員会

第17回田辺・弁慶映画祭が11月10日から12日まで和歌山県田辺市紀南文化会館で開催され、最終日にコンペティション部門の各賞が発表された。今年は過去最高となる188本の応募があり、厳選された入選8作品の中から瑚海みどり監督「99%、いつも曇り」が弁慶グランプリと観客賞、俳優賞(瑚海みどり二階堂智)、新設のわいず倶楽部賞を獲得。秋葉美希監督「ラストホール」がキネマイスター賞、大黒友也監督「ゴミ屑と花」が映画.com賞、緑茶麻悠佐伯龍蔵監督「ロマンチック金銭感覚」がフィルミネーション賞を受賞した。

「99%、いつも曇り」
「99%、いつも曇り」

瑚海監督の「99%、いつも曇り」は、アスペルガー(発達障害)傾向にあることに悩みを持つ楠木一葉(45歳)が、流産した経験もあり子作りに前向きになれないことで、次第に夫の大地(50歳)とすれ違っていく葛藤を描いた人間ドラマ。瑚海監督が自ら一葉を演じ、二階堂智永楠あゆ美らが共演。瑚海と二階堂が揃って俳優賞を受賞するなど圧倒的な支持を得た。瑚海は俳優、声優として活動し、2020年より映画製作を学び、21年に製作した「橋の下で」が第34回東京国際映画祭×Amazon Prome審査員特別賞などを受賞。本作が初長編映画となる。

「ゴミ屑と花」
「ゴミ屑と花」

映画.com賞を受賞した大黒監督「ゴミ屑と花」は、ゴミ収集の仕事をはじめた尾崎浩一と、研修期間の指導員・橋本花を主人公に、深夜のゴミ収集にまつわるドラマを丹念に描いた、誰に称えられることのない影の功労者を見つめたアンサングヒーローの物語。主演は植木祥平花柳のぞみ。大黒監督は、中田秀夫黒沢清三池崇史ら名だたる監督たちの現場で助監督を務め、本作が初監督作品となる。

今年は「ジョゼと虎と魚たち」「引っ越し大名!」などの犬童一心監督、濱口竜介監督「ドライブ・マイ・カー」の韓国側プロデューサーも務めたイ・ウンギョン氏がコンペティション部門の特別審査員を務めた。なお、受賞作品(わいず倶楽部賞を除く)は副賞としてテアトル新宿、シネ・リーブル梅田の2カ所で来年上映される予定。

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