入江悠監督×主演・河合優実！　衝撃的な新聞記事に着想を得た映画「あんのこと」24年6月7日公開

(C)2023『あんのこと』製作委員会

「SR サイタマノラッパー」「AI崩壊」で知られる入江悠監督の最新作「あんのこと」が、2024年6月7日に公開されることが決定。主演を務めるのは、若手実力派俳優として頭角を現す河合優実。情報解禁に伴い、入江監督と河合のコメントも発表されている。

本作は、2020年6月に新聞に掲載された「ある1人の少女の壮絶な人生を綴った記事」に着想を得て描く、実話を基にした人間ドラマ。機能不全の家庭に生まれ、虐待の末にドラッグに溺れる少女が、人情味あふれる型破りな刑事や、更生施設を取材する週刊誌記者をはじめとした人々と出会い、その見返りを求めない姿に次第に心を開き、生きる希望を見いだしていく。しかし、微かな希望をつかみかけた矢先、どうしようもない現実が彼女の運命を残酷に襲う――。

原案となる新聞記事を読んだ入江監督は、その内容に衝撃を受けた。その胸が抉られるような現実を「これはどうしても今映画化したい話だ」と強く望み、映像化に臨んだようだ。なお、製作陣には「PLAN 75」（早川千絵監督）のスタッフが再集結。現代社会のリアルな縮図を描き出している。

河合は「サマーフィルムにのって」と「由宇子の天秤」でヨコハマ映画祭やキネマ旬報ベスト・テン、ブルーリボン賞など数々の映画賞で新人賞を受賞。「ちょっと思い出しただけ」「愛なのに」「女子高生に殺されたい」「冬薔薇（ふゆそうび）」「PLAN 75」「ある男」といった話題作に出演してきた注目の俳優だ。本作で演じるのは、主人公の杏。最悪な家庭環境の中で育ちながらも、心から信頼できる人々と出会うことで、次第に生きることに楽しみを見いだしていく繊細な心の機微を求められる難役に挑んだ。

「あんのこと」は、24年6月7日から新宿武蔵野館ほか全国公開。コメントは、以下の通り。

【河合優実】

この映画を作ること、杏のことを演じるということで、何ができるのか、何をすべきなのか、何がしたいのか。繰り返し問いながら、でも彼女と心の中でしっかりと手を繋いで、絶対に離さずに、毎朝、今日もよろしく、いってきますとお祈りして撮影に向かっていました。強く信じながら作った映画です。よろしくお願いいたします。

【入江悠】

2020年、コロナ禍で大切な人を亡くしました。

すこしだけ注意を向ければその人の苦しみに気づけたかもしれないのに、自分のことばかりで精一杯でした。

時代の移り変わりがどんどん早くなり、多くのことを忘れていってしまうから、この映画を作って刻みつけておきたいと思いました。

旅立った人へ向けて映画を作るという行為が正しいのか今もわからないのですが、鎮魂の気持ちをこめて作りました。