「これはフェミニズム映画ではない」二村ヒトシ&映画.com編集部が見た「バービー」
2023年9月14日 17:00

TOKYO FMほか全国38のFM局のオーディオコンテンツプラットフォームで、スマートフォンアプリとウェブサイトで楽しめるサービス「AuDee(オーディー)」 と映画.comのコラボ新番組「映画と愛とオトナノハナシ at 半蔵門」。作家でAV監督の二村ヒトシと映画.com編集部エビタニが映画トークを繰り広げる。
今回は、マーゴット・ロビー&ライアン・ゴズリングの共演でアメリカのファッションドールを実写映画化した「バービー」について語り合った。
さまざまなバービーたちが暮らす完璧な世界「バービーランド」から人間の世界にやってきたひとりのバービーが、世界の真実に直面しながらも大切なことは何かを見つけていく姿を描く物語。日本公開前の米国での宣伝のあり方で物議を醸し、また、ある種のフェミニズム映画として受け取られてもいる本作だが、エビタニが「私はフェミニズムへの否定があると思った」と述べると、その点に二村も同意し、「何かを語らねばならないという強いものを感じ、理屈で作っている映画だと思ったが、僕は理屈が好きなので面白かった」と感想を語る。
そして、「ライアン・ゴズリングのコメディアンぶりがよかった」「これは男の子の物語でもある」と二村。人間社会を経験し、“男らしさ”を見出したケンにエビタニは「何かに不安になっている人が、同じ属性の人を見るとあんなにエンパワメントされるのがすごいな、と思った」と、その変貌を独自の視点から感心したと明かす。
また、「2001年宇宙の旅」パロディシーンから、人形遊びをなぜするのか?について、実体験などを交えて考察し、エビタニは「女の子の女の子としての意識は、社会で形成されていくのでは?」という、ボーヴォワールの名言のような結論を導き出し、二村は「僕は『トランスフォーマー』をこれ(映画『バービー』の物語)で観たい。番外編として、タカラトミーにやってくるみたいな」と、主に男児向けの玩具での展開を期待していた。
そのほか、様々な登場人物の立場や社会的背景など、それぞれの見方で話は縦横無尽に盛り上がり、「これはフェミニズム映画ではない。それぞれの愛や人生は違う、それを受け入れて無理やり対立させなくてもいいんじゃない、というのがメッセージだと思った」「一度でも自信を無くしたことがある人は、この映画のどこかしらのセリフに勇気づけられると思う」とエビタニ。
二村は「男と女を分断させるような映画では全くないし、最後も男女のラブシーンで終わらない。でもセックスを否定しているわけではないと思った」「何かをしてはいけない、という映画ではなく、あなたの“在り方”を許す映画だった。僕はそう受け取りたい。食わず嫌いをしている方にこそ、見てほしい」と鑑賞を薦めた。
トーク全編はAuDee(https://audee.jp/voice/show/55260)で聞くことができる(無料配信中)。次回は加藤拓也監督、門脇麦主演の「ほつれる」を取り上げる。
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