芸歴60年、間もなく82歳の藤竜也「新しい映画で皆さんに挨拶ができる、こんなに光栄なことはありません」
2023年8月19日 09:00
俳優の藤竜也が8月18日、新宿ピカデリーで行われた映画「高野豆腐店の春」初日舞台挨拶に麻生久美子、三原光尋監督と共に登壇。8月27日に82歳の誕生日を迎える藤にサプライズで豆腐をモチーフにしたバースデーケーキが送られると「新作で皆さんにご挨拶ができる。こんなに光栄なことはありません」と感無量の面持ちだった。
本作は、「しあわせのかおり」や「オレンジ・ランプ」などを手掛けた三原監督オリジナル脚本で贈るヒューマンストーリー。尾道に店を構える高野(たかの)豆腐店を舞台に、愚直な父・高野辰雄(藤)と明るくて気立てのいい娘の春(麻生)が、昔ながらの友達と和やかな時間を過ごすなか、新しい出会いが訪れ……。
全国66スクリーンで公開された本作。コロナ禍の3年半前、誰とも会うことができなかった時期に、三原監督が「大好きだった日本映画。自分が撮りたいと思ったものを脚本にして、ラブレターのように藤さんに送ったんです」と企画の始まりを明かす。
三原監督は「プロデューサーや事務所を通さず、ルール違反」と自らを責めたが、藤は「三原監督とは20年前に1本目ご一緒し、そこからもう1本。今回は3回目。とても名誉なことで、お礼の気持ちも賞味期限があるのですぐに伝えたかった」と速達でOKの返事を出したという。三原監督は藤からの返事を受け取ったとき「(コロナ禍で失った)希望が蘇ってきた気分。速達を受け取ったドアの前で立ちながら泣いてしまった」と当時を振り返る。
そんな思いで撮影が行われた本作。藤と麻生は親子を演じ絶妙なコンビネーションを見せた。ふたりは1997年公開の映画「猫の息子」以来26年ぶりの共演となるが、麻生は「26年前は(役柄的に)ほとんど記憶がなかったので、改めて初めましての気持ちで撮影に臨みました。最初は緊張していたのですが、藤さんの温かさのおかげでたくさんコミュニケーションをとらせていただきました」と感謝を述べる。
藤も「俳優も人間なので、相性の良し悪しがある。麻生さんとは相性が良いんでしょうね」と笑うと「僕には息子しかいなかったので、娘を持つ親の気持ちは分からないなと思っていたのですが、こんな娘がいたら結婚の話で泣いちゃうと思うぐらい、とても心のこもったお芝居をしてくださいました」と麻生の演技を絶賛していた。
この日は、8月27日に82歳を迎える藤にサプライズでバースデーケーキのプレゼントをするという演出も。藤は「ありがとうございます。申し訳ないですね」と控えめに語ると、スクリーンデビューから60周年を迎えたことに「ここまで続けてこられたことが奇跡。そして新しい映画でまた皆さんにご挨拶できる。こんな光栄なことはありません。本当にありがとうございます」と深々と頭を下げる。そんな藤の姿に、麻生も「藤さんを見ていると涙が出てしまいます」と目に光るものをにじませていた。
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