ミア・ゴス主演「Pearl パール」シリアルキラーへと覚醒直前、全身全霊で踊り狂うダンスシーン映像

スクリーンの中で歌い踊る華やかなスターに憧れるパールは、厳格な母親と病気の父親と人里離れた農場で暮らしている。若くして結婚した夫は戦争へ出征中で、父親の世話と家畜たちの餌やりの毎日に鬱屈とした気持ちを抱えていた。ある日、父親の薬を買いにでかけた町で、母親に内緒で映画を見たパールは、ますます外の世界へのあこがれを強めていく。そして、母親から「お前は一生農場から出られない」といさめられたことをきっかけに、抑圧されてきた狂気が暴発する。

このほど公開された映像は、オーディションで緊張の面持ちから一変、満面の笑顔とともに全身全霊で自作の陽気なダンスを踊り狂うパールの姿を捉えたもの。地元でダンスショーのオーディションが開催されることを知ったパール。このオーディションに合格しさえすれば、これまでの閉ざされた農場で、両親との抑圧された生活から抜け出しスターになれる……と、パールがシリアルキラーへと覚醒する直前の情況を映し出す。また、パールが立つ舞台の目印が「X」となっていることにも注目だ。

ゴスは役作りのために、「雨に唄えば」から「ダンサー・イン・ザ・ダーク」まで数多くの新旧のミュージカルを鑑賞。これらの作品は、困難な状況にある主人公たちが音楽とダンスに救いを求める物語だ。さらにゴスは、パールのダンスのスキルに磨きをかけるべく、ニュージーランドの振付師リー・エバンスに協力を仰ぎ、本作のパワフルなオーディションシーンに命を吹き込んだ。

ゴス「ダンスはパールにとって現実逃避の一種で、彼女は子供のように無垢で無邪気。ダンスはパールにとって空想への架け橋なの。それが自分を取り巻く困難な状況への対処法だから。オーディションのシーンでダンスを通して、パールの純真さを表現することが重要だった。彼女を取り巻く恐怖と対照的な陽気さと心の清らかさと人柄を表現したかった」

「Pearl パール」は、7月7日から東京・TOHOシネマズ日比谷ほか全国公開。