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ペ・ドゥナ主演「あしたの少女」特報&新場面写真披露 実際の事件をモチーフに、青少年をこき使う企業の実態をあぶり出す

2023年6月9日 08:00

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真実に迫っていく刑事を演じるペ・ドゥナ
真実に迫っていく刑事を演じるペ・ドゥナ
(C)2023 TWINPLUS PARTNERS INC. & CRANKUP FILM ALL RIGHTS RESERVED.

ペ・ドゥナと新星キム・シウンを主演に迎え、「私の少女」のチョン・ジュリ監督が8年ぶりに手掛けた「あしたの少女」の特報と、新たな場面写真が披露された。2017年に韓国で実際に起こった事件をモチーフに、過酷な労働環境に疲弊し、自死へと追いやられていく少女と、事件を捜査する刑事の姿を描く。

画像2(C)2023 TWINPLUS PARTNERS INC. & CRANKUP FILM ALL RIGHTS RESERVED.

舞台は現代の韓国、高校生のソヒは、担任教師から大手通信会社の下請けのコールセンター運営会社を紹介され、実習生として働き始める。しかし、会社は顧客の解約を阻止するために従業員同士の競争をあおり、契約書で保証された成果給も支払おうとしなかった。そんなある日、指導役の若い男性チーム長が自殺したことにショックを受けたソヒは、自らも孤立して神経をすり減らしていく。やがて、凍てつく真冬の貯水池でソヒの遺体が発見される。捜査を担当する刑事ユジンは、彼女を追いつめた会社の労働環境を調べ、いくつもの根深い問題をはらんだ真実に迫っていく。

画像3(C)2023 TWINPLUS PARTNERS INC. & CRANKUP FILM ALL RIGHTS RESERVED.
画像4(C)2023 TWINPLUS PARTNERS INC. & CRANKUP FILM ALL RIGHTS RESERVED.

チョン監督は、前作「私の少女」でもタッグを組んだペ・ドゥナの起用を想定して、脚本を執筆。ダンス好きの明るい少女が想像を絶する過酷な労働環境に疲弊し、ついには自死へと追いやられていく様を、迫真のリアリティをこめて描き、無垢な青少年を消耗品のようにこき使う企業の実態をあぶり出す。

本作は2部構成で、ソヒがコールセンターで働く前半は、物語のベースとなった実際の事件を忠実に再現。ユジンが登場する後半はチョン監督の創作で、韓国の労働問題を追及してきたジャーナリストらに触発され、ユジンのキャラクターを構築した。本作は韓国映画として初めて第75回カンヌ国際映画祭の批評家週間の閉幕作品として選ばれ、第23回東京フィルメックスで審査員特別賞を受賞している。

特報はソヒがダンスの練習に励む姿で始まり、その後は二分割でソヒとユジンの姿が描かれる。ソヒが携帯をのぞき込めば、その姿に呼応するかのようにソヒの足跡を辿るユジンが何かをのぞき込み、二人の対比が強調された構図となっている。

あしたの少女」は、8月25日から東京・シネマート新宿ほかで全国公開。

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