【ファン必見】伝説的監督ファスビンダーの“超貴重な名作”が日本初劇場公開!【「苦い涙」公開記念】
2023年5月13日 08:00

ニュー・ジャーマン・シネマの伝説的な映画作家ライナー・ベルナー・ファスビンダーの名作「ペトラ・フォン・カントの苦い涙」(1972)が、6月16~22日に東京・新宿武蔵野館で特別限定上映されることがわかった。同作はこれまで、鑑賞する方法がDVD(現在は廃盤)などに限られていた貴重な一作。日本で劇場公開されるのは初となる。
今回の特別上映は、ファスビンダーを敬愛する鬼才フランソワ・オゾン監督が同作を再映画化した「苦い涙」(6月2日全国順次公開)の封切りを記念したもの。「ペトラ・フォン・カントの苦い涙」とあわせて、オゾン監督の初期の傑作「焼け石に水」(2001/ファスビンダーの未発表戯曲を映画化)の35ミリフィルムでの上映も決定した。

女性同士の愛を描いたメロドラマの傑作、劇場初公開。
ファッションデザイナーのペトラは、二度目の結婚に失敗して落ち込んでいた。助手のマレーネをしもべのように扱いながら、アトリエ兼アパルトマンの部屋で暮らしている。そこに、友人が若く美しい女性カーリンを連れてやってくる。彼女に惹かれて同棲をはじめるが……。

6月16、18、20、22日に新宿武蔵野館で上映。料金は1500円均一。時間などの詳細は劇場公式サイトまで。

フランソワ・オゾン監督の初期の傑作にして、ファスビンダーの未発表の戯曲の映画化。
1970年代、ドイツ。20歳の青年フランツは街で中年の男性に声をかけられ、彼の不思議な魅力にひかれてベッドをともにする。そのまま男の家で同棲を始めるが、蜜月は短く、苛立ちがつのっていた。そんな折、互いの恋人が訪ねて来て……。

6月17、19、21日に新宿武蔵野館で上映。料金は1500円均一。時間などの詳細は劇場公式サイトまで。
特別上映にあわせ、新作「苦い涙」(6月2日公開)についてのフランソワ・オゾン監督インタビューが披露された。(https://youtu.be/H58UxlMYVy0)
世界三大映画祭の常連で、「Summer of 85」「すべてうまくいきますように」などで知られるオゾン監督が、心の底から敬愛するファスビンダーの名作「ペトラ・フォン・カントの苦い涙」を現代的な視点で再映画化。
1970年代、ドイツのアパルトマンを舞台にした室内劇という大枠はそのままに、ファスビンダーが描いた女性同士の恋愛関係を男性同士に置き換え、ファッションデザイナーだった主人公の職業を映画監督に変更。風刺やユーモア、刺激的なビジュアル、60~70年代のヒットソングなどをふんだん織り交ぜ、濃密でエモーショナルなメロドラマを作り上げた。さらには恋愛にとどまらない人間関係や、芸術における支配と隷属のパワーバランスを鋭く考察し、「人を愛するということとは何なのか」という根源的な問いを投げかける。

インタビュー映像では、オゾン監督がファスビンダーへの敬愛と、新作に込めた思いや狙いを熱く語っている。
学生時代に初めてファスビンダーの映画から啓示を受けたこと、「焼け石に水」から約20年を経て再びファスビンダーの戯曲に挑んだ思い、そして主人公ピーター役のドゥニ・メノーシェ、オリジナル版にも出演したハンナ・シグラ、助手のカールを演じ強烈な印象を残すステファン・クレポンらキャスティングについてなど、作品を深く理解するには欠かせない内容となっている。
「苦い涙」は、6月2日から東京・ヒューマントラストシネマ有楽町、新宿武蔵野館ほか全国順次公開。
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