「仮面ライダー」1号&2号に関する“超基本的知識” 見分け方や、観てほしい作品など解説
2023年3月22日 19:00
「シン・仮面ライダー」公開を記念し、初代「仮面ライダー」の1号&2号についての基本的知識をご紹介。本シリーズ大ファンの映画.comスタッフSが、往年の1号と2号の見分け方(デザイン・外見の違い)や、撮影のアクシデントにより2号が登場した逸話、観てほしい劇場版4作品などをたっぷりと解説していく。
「仮面ライダー」未履修の人には作品理解のお役立ちに。「仮面ライダー」ファンの人には基本情報のおさらいに。そんなコンセプトで構成してみたので、この記事が皆様の手助けになれば幸いだ。
・「証言!仮面ライダー 昭和 (キャラクター大全ノンフィクション)」(講談社/2017)
・「仮面ライダー=本郷猛」(著:藤岡弘、/扶桑社/2008)
・「仮面ライダー大全」(編:岩佐陽一/双葉社/2000)
1971年から1973年にかけて放送された特撮ヒーロー番組(全98話)。石ノ森章太郎が原作。改造人間・本郷猛(仮面ライダー)たちと、彼を改造した世界征服を企む悪の秘密結社「ショッカー」との人類の自由をかけた戦いを描く。
人間サイズのヒーローで、素早い格闘、バイクアクション、動植物をモチーフとした「怪人」たち(仮面ライダーはバッタの能力を持つ)、「変身」ポーズや、ライダーキックなどの必殺技で当時の子どもたちの心をつかんだ。
※等身大特撮は、ミニチュアセットが必要な「ウルトラマン」などの巨大ヒーローものと比較し、安価に製作できたとも言われる。本作の成功は変身ヒーローブームや、「スーパー戦隊」シリーズ誕生の契機となった。
プロデューサーの平山亨は東映京都撮影所で監督も務めた人物で、撮影の山本修右、照明の太田耕治らは大映映画の出身。つまり映画で経験を積んだ多くの才能が、TV番組へ活躍の場を移したということ。そのほか美術のエキスプロダクションは、大映や東宝の特撮美術スタッフが独立した会社。技斗(擬闘)の大野剣友会は東映のTVドラマ「柔道一直線」からの参加で、スピーディーなアクションを創出した。
※なお、1号、2号は漫画版をベースにした「仮面ライダー THE FIRST」「仮面ライダー THE NEXT」や、藤岡が演じた「仮面ライダー1号」(1号のみ)など各シリーズでも登場している。
仮面ライダーのマスクやスーツは激しいアクションのため修理や交換が行われ、再登場時の都合などもあって多くのバージョンが存在する。
初登場時の2号は、1号との区別のため「マスク中央とあごが銀色」となり(1号は緑系)、「腕と脚に銀色のラインが追加「(1号はなし)、「ベルトも赤」(1号は白)になっている。ダブルライダー初共演の40、41話や、「仮面ライダー対ショッカー」はこの点で見分けられる。
53話からパワーアップした「新1号」、72話から同様に「新2号」となるが、腕と脚のラインが1号が2本、2号が1本、グローブとブーツが1号が銀色、2号が赤色になるというのがシリーズ後半での基本的な見分け方だ。
腕と脚のラインの追加はアクション時や夜間撮影時に動きを見やすくする効果もあった。マスクの色も時期によって異なるが、撮影上明るい色の方がよく映った。
放送当時の子どもたちを魅了し、仮面ライダーの魅力がぎゅっと凝縮された映画版4作品を、そのポイントとともに紹介しよう。
劇場公開日:1972年3月18日
スコープサイズ、32分
主要な怪人:ザンジオーほか
本郷ライダー(1号):クラッシャー(あご)が緑。ラインなし。ベルトが白い。
一文字ライダー(2号):腕と足に銀色の1本ライン。マスク中央とクラッシャーが銀色。ベルトが赤い
劇場公開日:1972年7月16日
スコープサイズ、34分
主要な怪人:カミキリキッドほか
1号のみ登場。腕と脚に銀色の2本ライン。マスク中央とクラッシャーに加えグローブ、ブーツが銀色。マスク中央は銀色に、緑も明るくなっている。いわゆる「新1号」。
劇場公開日:1973年7月18日
スコープサイズ/32分
主要な怪人:たいほうバッファロー、ギロチンザウルス、ドクバリグモほか
2号のグローブ、ブーツが赤くなっている。マスクがやや暗い。※「V3」のTV版ではマスクは1号と同じエメラルドグーン。
劇場公開日:2011年4月1日
ビスタサイズ/90分
1号:腕と脚のラインが2本、ブローブとブーツは銀、マスクは同色
2号:腕と脚のラインが1本、ブローブとブーツは赤、マスクは同色
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