淺雄望監督作「ミューズは溺れない」は“世代問わず一人でも多くの方に”　主演・上原実矩が熱い思いを語る

作品は、思春期のもがき、アイデンティティのゆらぎ、創作をめぐる葛藤などを抱えながら、社会の海へ漕ぎ出そうとする高校生たちの最後の夏を瑞々しく鮮烈に描き切った青春エンタテインメント。上原をはじめ、若杉凩、森田想ら注目の若手俳優が共演した。第22回TAMA NEW WAVEと第15回田辺・弁慶映画祭のふたつの映画祭でグランプリを含む6冠を達成している。

昨年9月16日から10月6日までテアトル新宿で開催された「田辺・弁慶映画祭セレクション2022」の大トリ作品として上映され、１週間限定にもかかわらず口コミで満席回も出るなど盛り上がりをみせた。その後も全国各地で上映が行われ、東京で単独凱旋上映される。

上原は「完璧じゃないものがここには詰まっています。淺雄監督の描く世界に、わたしの10代の頃に抱いていた気持ちを乗せました。一人一人に手渡しするようにお届けしていく中で、観てくださった方の気持ちを受けながら作品が大きく豊かになっていく姿に私自身も力をもらうと共に、この作品は制服を着ているだけであって、10代の青春映画ではないのかもしれないな、なんて、今は感じています。これからも、世代問わず一人でも多くの方に朔子たちの姿が羽ばたいていきますように」と熱い思いを寄せている。

なお、同館での上映後に、SHISHAMOの宮崎朝子、「まともじゃないのは君も一緒」などの前田弘二監督、ヴィヴィアン佐藤（ドラァグクイーン、美術家）、鈴木史（映画監督、美術家、文筆家）ほかゲストを迎えたトークイベントが予定されている。