二村ヒトシ&映画.comスタッフが選んだ“こじらせ恋愛映画”「バッファロー'66」「勝手にふるえてろ」の共通点は?
2023年2月8日 16:00
TOKYO FMほか全国38のFM局のオーディオコンテンツプラットフォームで、スマートフォンアプリとウェブサイトで楽しめるサービス「AuDee(オーディー)」 の新番組「映画と愛とオトナノハナシ at 半蔵門」がスタートした。半蔵門にオフィスを構えるAuDeeと映画.comのコラボで、作家でAV監督の二村ヒトシ、映画.com編集部エビタニが、フリーダムな映画トークを繰り広げる番組だ。ふたりの2022年のベスト作品を選んだ第1回に続き、第2回は二村、エビタニにとっての“こじらせ恋愛映画”について、縦横無尽に語り合った。
二村が選んだのは、俳優・ミュージシャン・画家など多方面で活動するビンセント・ギャロが初監督・脚本・音楽・主演を務めたオフビートなラブストーリー「バッファロー'66」(99)。ダメ男だがなぜか憎めない主人公の波乱に満ちた人生模様と、彼の全てを受け止めようとする少女を描く。「ギャロが自分で台本書いて、自分で監督やって、自分で演じているから、セリフはある程度あるけれど、その内容を伝えることが重要ではない。ちょっとおかしい感じでずっとしゃべってる人がいますよね。その“しゃべっている”ということが重要。しゃべってることと、きっと本人の頭の中のズレがおもしろい」と二村。
エビタニが選んだのは、大九明子監督が芥川賞作家・綿矢りさによる同名小説を映画化し、恋愛経験のない主人公のOLが2つの恋に悩む姿を、松岡茉優の映画初主演で描くコメディ「勝手にふるえてろ」。主人公はふたりの男性にイチとニというあだ名を付け、妄想の中で暴走する。「松岡さんの演技が本当に好き。表情が一気に変わるのに引きこまれる。(主人公の言動が)痛くて、恥ずかしい…って感じで」と本作の魅力を挙げ、「この映画は名前がポイント。彼女が名前を知らない人だけに本音を話せて、名前を知っている同僚と隣人とだけリアルにつながっている。けれど、イチからは自分の名前を知られていないことに衝撃を受ける」とポイントを解説し、持論を展開。
二村は「(両作とも)こじらせた、どうかしてる恋愛をしているふたりの話だけど、男と女の違いの話でもない。『バッファロー'66』の主人公は、親に対して結婚したふりをする女性にかりそめの名前、高校時代の憧れの人の名を付ける」と、2作の共通点として人間関係で名前は重要なのか?との議論に。そのほか、両作の主人公に共通する中二病のような自意識、親との関係の描き方など、“こじらせ”につながる要素をふたりは検証する。
さらに、二村は「両方見ると、『バッファロー'66』はなぜ主人公に心の穴が開いたのかがテーマ、『勝手にふるえてろ』は、主人公がああいう人になったのに“理由はない”と言っているような気がした」「どっちもハッピーエンドのようだけど、『バッファロー'66』のそれは幻だと解釈できるし、『勝手にふるえてろ』はハッピーエンドに見えなくて、映画を終わらせていない感じがした」と、心理学的観点などを盛り込みながらそれぞれのテーマやラストを考察する。
そのほか、「なぜ、人は恋愛をするのか?」という問いや、結婚する理由、“オタク”だと自称するふたりの2作のそれぞれのお気に入りのシーンなど、“こじらせ”について大いに盛り上がったトーク全編はAuDee(https://audee.jp/voice/show/55260)で聞くことができる(無料配信中)。
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