【第18回大阪アジアン映画祭】開催概要&ラインナップ発表 ゲストとの交流再開、大阪中之島美術館が新会場に
2023年1月31日 14:00
第18回大阪アジアン映画祭(3月10日~19日)の開催概要とプログラム概要が、このほど発表された。
「大阪発。日本全国、そしてアジアへ!」をテーマに掲げる大阪アジアン映画祭。アジアの人々に関連する多彩な映画を、世界または日本の他都市に先駆けて上映し、ポスター展、ワークショップ、ブックフェア、シンポジウムなど映画祭をより楽しめる関連イベントも実施。また、コロナ禍で2020年から途絶えていたゲストとの交流を再開するほか、上映会場の1つに2022年春にオープンした大阪中之島美術館が加わる。
スペシャル・オープニング作品とクロージング作品は2月上旬発表を予定。同2作品を除いた作品数は48作品(15の国と地域)となり、そのうち世界初上映は13作、海外初上映は8作、アジア初上映は2作、日本初上映は19作となっている。
「コンペティション部門」では、香港作品として、アンソニー・ウォン主演作「白日青春」、“家族”の在り方を問う「香港ファミリー」、「少年たちの時代革命」監督最新作の「窄路微塵」(ルビ:きょうろみじん)が選出。台湾からは、昔ながらの理髪店が舞台の人情劇「本日公休」、青春ホラーサスペンス「黒の教育」。インドからは“宮崎駿アニメ”の大ファンで、愛猫をミャーザキと名付けたカップルの話「マックスとミンとミャーザキ」、コロナ禍での家族の危機を描いた「トラの旦那」。インドネシアの#MeToo問題に切り込んだ「ライク & シェア」、タイのヒットメーカー「GDH559」製作、双子姉妹監督が描く双子姉妹の初恋の行方「ユー&ミー&ミー」。
なお、日本からは、アンシュル・チョウハン監督作「赦し」、いまおかしんじ監督作「天国か、ここ?」、宮嶋風花監督作「愛のゆくえ」、金子由里奈監督作「ぬいぐるみとしゃべる人はやさしい」が選ばれた。
「特別注視部門」では、米アカデミー賞国際長編映画賞バングラデシュ代表のミステリー「風」、サンダンスで審査員賞受賞のほか20か国以上の映画祭で上映されたフィリピン映画「Leonor Will Never Die(英題)」、今年のベトナム正月(テト)映画「姉姉妹妹2」、「なまず」「ベイビー・ブローカー」「梨泰院クラス」出演のイ・ジュヨンによる初監督短編「ドア前に置いて。ベル押すな」など14作を上映。
斬新で挑戦的な作品を紹介する「インディ・フォーラム部門」では日本映画を中心に、石橋夕帆監督作「朝がくるとむなしくなる」、夏都愛未監督作「緑のざわめき Saga Saga」、長部洋平監督の短編「TOMA2号」、時代に翻弄された石垣島の台湾移民を追った「海の彼方」の続編となる短編「海の彼方 それから」、大阪芸術大学在学中の杵村春希監督による初長編「カフネ」など9作を披露。また、新進気鋭の田中晴菜監督に注目し、短編「甘露」「Shall We Love You?」の2作を特別上映する。
特集企画「Special Focus on Hong Kong 2023」では、おバカなコーチと訳あり少女たちのドッジボール大会優勝への道を描いた汗と涙のコメディ「深夜のドッジボール」などの5作。「特別招待作品部門」では、ある老人の60年越しの壮絶な復讐劇を描く本格エンタメ「リメンバー(原題)」、黒沢清監督作などの撮影監督を務めた瓜生敏彦の監督デビュー作「子どもの瞳をみつめて」がお披露目となる。
協賛企画「芳泉文化財団の映像研究助成」では、山中貞雄初監督作「磯の源太 抱き寝の長脇差」の脚本を基に作られた時代劇を含むサイレント短編集「サイレントムービー」など3作品を国立国際美術館で無料上映。特別企画「大阪万博と高橋克雄」では、70年大阪万博のために製作され、オーストラリアの教師と大阪の小学生の交流を描いた短編や日本館のパビリオンで上映されたアニメーションなど、映像作家の故高橋克雄による貴重な3作品を無料上映する。
第18回大阪アジアン映画祭は、3月10日~19日に開催。会場は、ABCホール、シネ・リーブル梅田、梅田ブルク7、大阪中之島美術館、国立国際美術館。その他の詳細は、公式HP(http://www.oaff.jp)に掲載されている。
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