【「ハリー・ポッター」の体験型施設ってどんなところ?】本場ロンドンの施設に潜入取材!
2022年12月1日 04:00
12月1日は何の日か、ハリー・ポッター・ファンならすぐにぴんときますよね。そう、日本で初めてハリー・ポッター・シリーズ1作目「ハリー・ポッターと賢者の石」(2001)が劇場公開された、記念すべき日です。J・K・ローリングの原作は全世界で15人にひとりが持っていると言われ、日本でもシリーズ8作と「ファンタスティック・ビースト」3作を合わせた全11作は、洋画シリーズ作品の日本国内興行収入No.1を誇るほどの人気ぶり。さらに2023年夏には、東京練馬区のとしまえん跡地に英ロンドンに続いて世界で2番目の「ワーナーブラザース スタジオツアー東京 メイキング・オブ・ハリー・ポッター」もオープンする予定です。
今回はそんなタイミングで改めて、本場の「ワーナーブラザース スタジオツアーロンドン」を、施設責任者であり、日本のプロジェクトにも関わっているサラ・ルーツさんと、ハリポタ全作に参加した造形美術監督、ピエール・ボハナさんのインタビューを含めて、3回にわたりご紹介したいと思います。
2012年に開業したこの施設は、10年経ったいまも予約が困難なほどの人気ぶり。ロンドンから電車で20分ほど北西にあるワトフォード・ジャンクション駅から、無料専用シャトルが出ています。バス全体がハリポタ仕様で、車内でもビデオが流れ、まさに気分が盛り上がることしきり。ビデオに見とれているうちに、約15分で広大な敷地にある施設に到着します。ちなみにすぐお隣には、かの有名な映画スタジオ、リーブスデンが鎮座しています。
ホールに入るとすぐ目につくのが、巨大な魔法生物ドラゴン。真上に目にする迫力は満点で、すでにハリポタ・ワールドに引き込まれます。
本施設の特徴は、乗り物や遊具のある遊園地やテーマパークとは異なり、映画に登場した本物の大道具やプロップが展示され、映画製作の舞台裏を探求できること。魔法ワールドの秘密を窺い知るファンには垂涎の、またファンでなくても新しい発見をもたらされるウォークスルー型のエンタテインメント施設です。
最初の見どころは、さまざまな行事が開催されるホグワーツ校内の大広間。重い扉を開けると、両サイドに長いテーブルが並んだ、あの見覚えのある空間が登場します。いまは季節柄クリスマス・デコレーションがとても鮮やかです。グリフィンドール、スリザリン、レイブンクロー、ハッフルパフと寮別に座席が分かれ、衣装も飾られています。
次はインテリアのさまざまなセットが並んだ大スペース。グリフィンドールの談話室や男子寮、ハグリッドの小屋、ウィーズリー家のキッチン、精巧な望遠鏡や無数の蔵書に囲まれたダンブルドアの校長室や、幾多のガラス瓶が並んだ魔法薬学の教室など。魔法薬学の教室では、セブルス・スネイプ役の今は亡きアラン・リックマンの声が流れているのが感動を呼びます。寮のベッドは子ども仕様で小さいのが印象的。じつはシリーズが進むうちに俳優たちが成長し、足がはみ出るようになってしまったため、カメラアングルで映らないように工夫したのだとか。またハリーが両親と出会った「みぞの鏡」や、杖のコレクション、衣装やかつらも展示されています。
ツアーは自由に回れますが、ぜひデジタルガイドを借りることをお勧めします。それぞれの展示スペースで、詳しいエピソードを紹介してくれます。たとえばダニエル・ラドクリフはシリーズ初期の頃、やんちゃで、ドラムを叩くように杖でいろいろなものを叩いて回っていたので、撮影中およそ80本もの杖を壊してしまうほど、小道具泣かせだったとか。
前半部分で印象的なのが、「禁じられた森」です。ここは17年に増築された新コーナー。足元にはスモークが流れ、神秘的な雰囲気がみごと。入り口には森の番人ハグリッドが佇み、歩を進めるとケンタウロスやヒッポグリフのバックビークに遭遇します。巨大グモのアクロマンチュラ、アラゴグが突然上から降りてきたり、光が点滅するベストをまとったパトローナスがいたり、まるで映画のなかに彷徨い込んだような気持ちにさせられます。
サラ・ルーツさんはこう強調します。
「禁じられた森に代表されるように、12年に開設以来、ここも時代とともに変化し、お客様に新しい楽しみを提供しています。東京の施設では、ここよりもさらにインタラクティブな要素が追加されたものになりますし、面積もロンドンより大きなものになるので、東京にしかないものも追加される予定です。
またすべてのパーツが、オリジナルを作ったスタッフによりリクリエイトされるので、ここにあるものもまったく同じクオリティのものが再現されます。机の中までまったく一緒ですよ!」
まさに徹底した職人気質とエンタテインメント精神に裏打ちされていることは、展示の数々からも感動的なほど伝わってきます。
さて、ツアーはこの後、後半部分になりますので、続きはまた次回をお待ちください。(佐藤久理子)
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