深津絵里、初声優は「とても怖かった」 新海誠最新作「すずめの戸締まり」初日舞台挨拶で久々の公の場
2022年11月11日 20:31
「君の名は。」「天気の子」を大ヒットに導いた新海誠監督の約3年ぶりとなる新作「すずめの戸締まり」が11月11日、全国420館(通常版379館、IMAX41館)で封切り。東京・TOHOシネマズ六本木ヒルズでは初日舞台挨拶が行われ、新海監督をはじめ、主人公の岩戸鈴芽(いわと・すずめ)を演じた原菜乃華、共演する「SixTONES」の松村北斗、深津絵里、染谷将太、花瀬琴音が登壇した。
1700人を超えるオーディション参加者から、主演に抜てきされた原は「昨日はあまり眠れず、今日という日をずっと楽しみにしていた」と声を弾ませ、「言葉では到底表せない作品の魅力を、ようやく皆さんと共有できてうれしい」と感激しきり。「私自身にとっても本当に大好きな、宝物のような映画。誰が見ても絶対に楽しんでもらえると言い切れる作品に出合えたことを誇りに思います」と胸を張った。
松村が演じる宗像草太は、“災い”をもたらす扉を閉める「閉じ師」の青年で、劇中では呪いで椅子に姿を変えられたという役どころ。開口一番「どうも、椅子です。こんばんは」と挨拶し、会場を和ませると「草太は椅子になってからの方が、感情や表情、人となりが見えてくる不思議な存在。新海監督の作戦なのかな」とキャラクターの持つ魅力を語っていた。
この日は、深津が公の場に久しぶりに登場し、作品をアピール。声優に初挑戦した心境を「とっても怖かったです。へたくそながら、飛び込もうと思った」と告白し、「思い通りにいかず、どん底まで落ち込んで、あてもなく町を歩いたり、新幹線に飛び乗り、京都のお寺で心を静めたり……」と苦労を振り返った。
亡くなった鈴芽の母親の妹で、九州の漁協で働きながら、鈴芽と一緒に暮らす叔母・環(たまき)という難役は、宮崎弁と東北弁の使い分けもあり「挑戦でしたね」。新海監督に対し、「なぜ、私に環を演じてほしいと思ったのか?」と質問する場面もあり、新海監督は「ここまでのキャリアがあるのに、初声優はとても意外。環はとても難しい役で、本音をぶつけ、うそのない叫びを聞かせてもらわないと成立しないキャラクター。そう考えると、ふと深津さんが浮かんだ」とオファーの理由を説明していた。
設定上、原との共演が多かった深津は「きっと私の何百倍も怖かったはず。でも、原さんが戦っている姿が美しかった。すばらしい感性の持ち主で、ご一緒できたことが大きな宝物になった」。そんな大先輩からの激励に、原は瞳を潤ませていた。
日本各地の廃墟を舞台に、災いの元となる“扉”を閉めていく旅をするヒロインの解放と成長を描く冒険物語。入場者プレゼントとして、全国合計300万人限定の豪華小冊子「新海誠本」(非売品)が配布されている。また、世界配給に関しては現時点で199の国と地域で決定しており、これは「君の名は。」「天気の子」を上回るスケールとなっている。
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