山田杏奈、“山女”役を熱演「過酷な人生を生きている女の子をしっかり考えて演じたかった」
2022年10月25日 22:30
「リベリアの白い血」(2015)や「アイヌモシリ」(20)で民族のルーツにフォーカスを当ててきた福永監督。「遠野物語」の民話からインスピレーションを得た本作では、18世紀後半の東北を舞台に、社会の閉鎖性と集団性、信仰の敬虔さと危うさを描く。食料難に苦しむ村でたくましく生きようとする主人公の少女・凛を山田、神聖な森に住む謎の山男役を森山未來、凛の父親・伊兵衛役を永瀬正敏が演じた。
福永監督は本作の設定について「僕は海外に長いこと住んでいたので、日本のルーツに興味が湧きました。民話は過去の文化、風習、精神性がタイムカプセルに凝縮されたようなものだから、そこを探ることで、人が信仰など何を支えに生きてきたかが探れると思いまして。『遠野物語』にリアリティを感じて心惹かれたので、その世界観を映像で表現したいと思いました」と語った。
脚本を読んだ感想を問われた山田は「今までにないような設定ですが、それを今、撮るということが面白いなと思いました」と興味を抱いたことを告白。演じた凛は「過酷な人生を生きている女の子なので、そこはしっかり考えて演じたいと思いましたし、その役を『私でどうですか?』と言ってくださったことがうれしかったです」とオファーされた喜びを口にした。
観客からの質問で、足のシーンが多いという指摘を受けた福永監督は「足を取ろうと意識したわけではないんですが、手足の描写については、凛が山を裸足で歩いてケガをするとか、画面からそういう感覚が伝わるような気がしたので、自然と手足の描写が多くなりました。また、凛が村を離れる時にわらじを置いていくというのが『遠野物語』の一節にあって、その部分も取りました」と解説する。
さらに、凛は「大きな変化を遂げる役」という感想を聞いた山田は、「凛がどこにいるかによって、演じ方を変えるってことはまったく考えていなかったので、すごく新鮮な意見だなと思いました」と驚きつつ、「彼女は山に行って、そっちにいるほうが自然だと感じ始めます。私は彼女が自分の幸せを一番に願って生きていく様が描かれているなと思いながら演じました」と演技プランを語った。
第35回東京国際映画祭は11月2日まで、日比谷・有楽町・丸の内・銀座地区で開催。
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