コロナ禍の地方ミニシアターを行脚! リム・カーワイ×渡辺紘文「あなたの微笑み」公開決定
2022年9月9日 12:00
リム・カーワイ監督(「COME & GO カム・アンド・ゴー」)の最新作「あなたの微笑み」が、11月12日よりシアター・イメージフォーラム、12月3日からシネ・ヌーヴォほか全国順次公開されることが決定。あわせて、メインビジュアルが披露された。
大阪を拠点に、香港、中国、バルカン半島などで映画を製作する“シネマドリフター”リム・カーワイ。最新作は、インディーズ映画界あるあるをちりばめたロードムービー。東京国際映画祭5作品連続正式出品を成し遂げた映画監督の渡辺紘文(「地球はお祭り騒ぎ」「プールサイドマン」「普通は走り出す」「叫び声」)が主演を務めており、不器用で憎めない“世界の渡辺”役を演じている。
「義足のボクサー GENSAN PUNCH」の尚玄が“世界の渡辺”を翻弄する“社長”役で出演。“世界の渡辺”の前にふと現れる謎の女性を、映画初出演の新鋭・平山ひかるが演じ、“世界の渡辺”を見出した元東京国際映画祭プログラミングディレクター・矢田部吉彦氏、ミニシアターの名物館長たちが本人役で出演している。
なお、全国のミニシアターがロケ地になっており、首里劇場(沖縄)、別府ブルーバード劇場(大分)、小倉昭和館(福岡)、ジグシアター(鳥取)、豊岡劇場(兵庫)、サツゲキ(北海道、大黒座(北海道)が登場する。
何もない栃木の田舎町で、くすぶり続ける映画監督の渡辺紘文。地元・栃木を拠点に映画製作団体「大田原愚豚舎」を旗揚げし、東京国際映画祭で数々の受賞歴を持つ渡辺は、自他ともに認める“世界の渡辺”である。しかし“世界の渡辺”もいまは脚本も書けず、大手映画会社から依頼がくることもなく、地元の仲間たちと悪態をつきながら日々を過ごしていた。
ある日、旧知のプロデューサーから、世界的映画監督“KOREEDA”の代打で沖縄での映画制作の話が舞い込む。久々の映画制作に浮足立つ渡辺が沖縄に向かうと「いますぐ俺を主人公にして映画を作れ」と“社長”に高級ホテルに缶詰めにされる。しかし脚本は1ページも書けず、結局、“社長”にも見限られ、ホテルを追い出された渡辺はひとり映画館へ足を運ぶ。
「すみません。映画監督の渡辺紘文という者なんですが、自分の映画を上映してもらえる劇場を探しています」
コロナ禍にひとりミニシアターを訪ね歩く渡辺は、その道中でいつも正体の異なる不思議な少女に出会い、導かれていく。ようやく兵庫・豊岡劇場で上映が決まるも、誰も“世界の渡辺”を知らず、チケットはまったく売れない。渡辺は、ついに日本最北端の映画館・大黒座に行きつく。
リム・カーワイ監督、渡辺紘文、平山、尚玄、キャストして参加した田中泰延のコメントは、以下の通り。
ずっと沖縄から北海道までのロードムービーを作りたかったが、渡辺紘文という稀代の映画監督兼役者を得て、ついに『あなたの微笑み』でその念願を果たすことができた。
自主映画監督が自分の作品を売りに行くかというシンプルな物語だが、映画関係者だけではなく、コロナ禍で不安に思い過ごす人々にも、共感してもらえる普遍な物語になったと思う。ぜひ多くの方にご覧頂きたい。
そして、この映画を作ってから、劇中に登場したいくつかの地方の映画館が、相次いで閉館になったことには大変残念だが、在りし日の姿を記録することができたことを誇りに思う。
監督・シネマドリフター・リム・カーワイ!!
主演・大田原愚豚舎・渡辺紘文!!
沖縄から北海道まで日本を縦断し撮影した映画『あなたの微笑み』が遂に完成しました!!
全人類、全映画ファン、全シネフィル、全映画関係者、大人も子供もおねーさんも、総ての映画を愛する皆さまに見て頂きたい映画への愛が溢れた必見の映画です!
映画を見た人に心の底から楽しんで欲しい!!
そして、映画の素晴らしさや厄介さやこれからについて語って、悩んで、考えて欲しい!!
おれは映画を愛しています!!(憎しみもあるけど 笑)
だから映画を愛する皆様と映画館でお会いできますことを今からめちゃんこ楽しみにしています!!
こじらせ監督の前に現れる少女たちは、当たり前にそこにいたような気がする。それがなぜなのか!?不可思議に感じられる事でしょう。
日本各地のミニシアターも実感できる事も、この映画の魅力です。是非一緒に旅にでましょう!
人々の心が疲弊し、ミニシアターも存続の危機に陥ってしまったコロナ禍において、映画作りは益々困難になってきました。今作はリム監督から映画を愛する人たちへ送る、ある意味アンセムではないかと思います。たくさんの方々に届きますように。
映画監督が、映画監督を主演に映画を作る。どんだけ映画が好きやねん。僕はといえば、その中に出てくる映画館の館長役。これはもう、映画の、映画による、映画のための映画です。
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