ティルダ・スウィントンが一人芝居で魅せる ペドロ・アルモドバル監督新作「ヒューマン・ボイス」11月3日公開
2022年8月11日 16:00

「オール・アバウト・マイ・マザー」「トーク・トゥ・ハー」などで知られるペドロ・アルモドバル監督最新作「THE HUMAN VOICE(原題)」が、「ヒューマン・ボイス」の邦題で11月3日に日本公開される。ティルダ・スウィントンが一人芝居に挑んだ30分間の短編作品で、鑑賞料金は800円均一。

アルモドバル監督が、フランスの芸術家ジャン・コクトーの名作戯曲「人間の声」を翻案し、初めて全編英語劇に挑戦した。アルモドバル監督にとってコクトーの戯曲は古くから馴染みがあり、幾度か作品にインスピレーションを与えてきたという。今回、原作をできるだけ忠実に脚色しようと試みたものの性分に合わず、「自由に翻案」と説明を加えている。

物語は、元恋人に別れを告げられたばかりの主人公による、電話での会話劇だけで展開する。最初こそ未練があることを悟られずにしていたが、次第に元恋人への感情を露わに。「スーツケースを取りに来るというだけの電話をするのに何日もかけるような男を、狂気に至るまで愛してはいるが、媚びるほど依存しきってはいない女性」と、アルモドバル監督なりの解釈で主人公を描き出す。

一人芝居を演じきったスウィントンについて、アルモドバル監督は「抽象的で演じるには困難があるこの役には、真実味と感情を持たせる優秀な女優が必要だった。彼女は才能の幅広さを証明した。彼女の知性と意欲、そしてとてつもない才能と、私に対する絶対的な信頼が大きな役割を果たした。全ての映画監督がこういう気持ちになれることを願う」と称賛している。

あわせて予告映像とポスタービジュアルが披露された。予告映像は、耳にイヤホンをつけた女性がベランダの花にガソリンを撒いているシーンから始まり、30分間という短い時間の中で繰り広げられる怒涛の展開を想像させる。
「ヒューマン・ボイス」は11月3日からヒューマントラストシネマ有楽町、Bunkamuraル・シネマ、新宿シネマカリテ他公開。なお、同日にはペネロペ・クルスが主演を務めるアルモドバル監督作「パラレル・マザーズ」も公開される。
(C)El Deseo D.A.
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