「リコリス・ピザ」ブラッドリー・クーパーが実在の映画プロデューサーに “本人”が大喜び「最高」
2022年6月2日 15:00
ポール・トーマス・アンダーソン監督の最新作「リコリス・ピザ」の本編映像の一部が披露された。「アメリカン・スナイパー」「アリー スター誕生」などで知られ、実在する映画プロデューサーを演じたブラッドリー・クーパーの出演シーンを収めている。
本作は、1970年代のアメリカ、サンフェルナンド・バレーを舞台に、写真技師アシスタントのアラナと高校生ゲイリーの恋模様を描く。第94回アカデミー賞の作品賞、監督賞、脚本賞の3部門にノミネートされ、三人姉妹バンド、ハイムのメンバーであるアラナ・ハイムと、フィリップ・シーモア・ホフマンの息子であるクーパー・ホフマンが主演。ともに鮮烈な映画デビューを飾った。
アンダーソン監督は「恐ろしい俳優で長年彼と仕事をしたいと思っていた」とクーパーのキャスティングの機会を切望していたと言い、本作に彼の出演を決まったときのことを「最高の瞬間だった!」と表現する。
アンダーソン監督から全幅の信頼を得ているクーパーが演じたのは、1970年代の映画プロデューサー、ジョン・ピーターズ。本作の舞台であるサンフェルナンド・バレーのヴァンナイズ出身の映画プロデューサーで、かつては美容師だったバーブラ・ストライサンドとの交際で有名になり、彼女の主演映画「スター誕生」をプロデュース。その後も数々の作品を製作し、クーパーが監督を務めた「アリー スター誕生」の製作にも関わっている。
披露された本編映像は、ゲイリー(クーパー・ホフマン)たちが、ジョン・ピーターズの家にウォーターベッドを届けに行き、なぜかイラついているピーターズに「俺の恋人は誰?」とバーブラ・ストライサンドの名前を言わされるシーン。「ザンド」「サンド」と発音を何度も訂正され、子どもに対して自分の彼女の名前に執着するピーターズを魅力たっぷりに演じている。
アンダーソン監督がジョン・ピーターズ本人に会いに行き、本作のシナリオを彼に伝えると、「いいじゃん、誰が僕を演じるんだ?」と返ってきたそうで、クーパーが演じることを伝えると「最高のキャスティングだ」と喜び、本人自らシーンの提案をしたという。本編ではさらにクレイジーさがヒートアップし、癖の強い役どころを個性全開で演じるクーパーを見ることができる。
「リコリス・ピザ」は、7月1日からTOHOシネマズシャンテほか全国公開。
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