横浜流星、役作りで広瀬すずと“普通の日常”を体験 幸せそうな表情をとらえた場面写真公開
2022年5月3日 12:00
李相日監督がメガホンをとった本作は、誘拐事件の“被害女児”となり、広く世間に名前を知られることになった家内更紗(広瀬)と、その事件の“加害者”とされた青年・佐伯文(松坂)の15年後の再会を描く。
横浜は今年だけでも日曜劇場「DCU」(TBS系)やNetflix製作のドラマシリーズ「新聞記者」、映画「嘘喰い」と出演作が連続して公開され、下半期も池井戸潤原作の「アキラとあきら」(三木孝浩監督)、「線は、僕を描く」(小泉徳宏監督)と主演映画の公開が控えている。
本作で演じた亮は、特殊な過去を抱える更紗を守ろうとするがゆえにきつく束縛し、やがてその強すぎる愛情が支配、そして暴力へと変わっていく激しさと脆さをあわせ持つ強烈なキャラクター。場面写真は、更紗の横で微笑む幸せそうな表情、そしてそれとは対照的に病みやつれた表情の2枚が披露された。
横浜は、原作が本屋大賞を受賞する前から「流浪の月」のファンだと公言しており、映画化権を李監督が取得したという噂を聞きつけると、なんとしてでもその世界観の一部になりたいと直接李監督に会い、未決定だった亮役のオファーを受けたという。
オファーを受けて改めて原作を読み返し、「亮目線で読むとまた違う見方ができた」と振り返る。「文目線で読んでいた時は『この男、なんなんだよ』と思っていましたが、亮目線で読むと亮にも悲しい過去があり、だからこそ更紗を精一杯に愛して守り抜きたいと思っている、共感できる人間らしい部分がありました」と、生身の人間臭さを備えた亮というキャラクターを受け止め、最後には「僕自身が誰よりも亮を愛した」と語る。
撮影では“人見知り”の広瀬と“甘えることが苦手”だという横浜が、結婚を目前にした恋人を演じることに高いハードルがあったという。クランクイン前のリハーサルでいつまでも打ち解けない2人を見た李監督からアドバイスがあったそうで、横浜は「李監督から『形は出来ているけど中身が見えない。まずは広瀬すずと横浜流星として2人の距離感を縮めた方がいいんじゃないか』という指摘があり、2人きりで話し合う時間を持ちました。クランクイン直前にロケ地の松本で2人で街巡りをして、蕎麦を食べたりゲームセンターに行ったりと、普通の人同士が過ごすような日常を体験し、自然と亮と更紗になっていけたような気がします」と役作りの裏側を明かす。
また、前半から後半にかけて感情も風貌も変化していく亮の撮影は、可能な限り劇中の時系列通りに撮影を進めていく“順撮り”で行われたといい、「順撮りで撮影したことで役の感情が作りやすく、贅沢な現場だと思いました。監督は役者を第一に考えてくれる人だと感じました。すごく幸せな環境の中でお芝居ができて感謝しています」と李組での撮影を振り返った。
「流浪の月」は、5月13日に全国公開。