サム・ライミ監督、ドクター・ストレンジは「欠点もある普通の人間」 MCUのヒーローが愛される理由
2022年4月29日 12:00

「スパイダーマン ノーウェイ・ホーム」のその後を描く「ドクター・ストレンジ マルチバース・オブ・マッドネス」が、5月4日から公開される。MCU作品はこれまで葛藤するヒーローたちの姿を描き、共感を呼んで人気を集めてきたが、本作の主人公ドクター・ストレンジも、“完璧じゃない姿”で人気を得たヒーローのひとり。本作のメガホンをとったサム・ライミ監督が、ストレンジに対する思いを明かした。
2017年に公開された「ドクター・ストレンジ」で初登場したストレンジ。“神の手”と呼ばれるほど名を馳せる天才外科医だったが、ある日事故により外科医として致命的な怪我を負い、富も名声も失う大きな挫折を経験する。その後、治療のために訪れたカマータージで魔術の世界を目の当たりにし、厳しい修行を経て魔術師に。「アベンジャーズ エンドゲーム」や「スパイダーマン ノー・ウェイ・ホーム」でも活躍する、アベンジャーズのヒーローへと成長した。
最強の魔術師となったものの、上から目線で傲慢な性格など、人として未熟な点が多いストレンジだが、ライミ監督は「彼は単なるヒーローじゃない。彼は悩みや葛藤を抱えながら戦う。僕はそんな、彼が欠点もある普通の人間だというところがとても好きなんだ」と語る。

ヒーローとして戦う“かっこいい姿”はもちろん、“悩みを抱える姿”が人々に共感を与え、人気へとつながっている MCU のヒーローたち。「ドクター・ストレンジ」の公開当時、ストレンジを演じるベネディクト・カンバーバッチは「彼は屈辱に次ぐ屈辱を味わい、肉体的にも心理的にも想像を絶する苦難を経験する。そういう彼に人々は自分を重ね合わせることができる。そこがこのキャラクターに共感できるカギとなっているんだ」と、苦悩するストレンジの姿が、人々から愛される理由だと分析している。
MCU作品で描かれるヒーローにはそんな面々が多く、アベンジャーズの中心的存在であるアイアンマンもその一人。家族を持つことや失うことへの怖さ、そして幼少期から彼の内面的な弱さへとつながっていた父の存在など、人間らしい悩みや欠点を持った“完璧ではない姿”が多く描かれてきた。そのほかにも、ヒーローとして戦う自分と、家族を大切にしたいという狭間で葛藤するホークアイや、過去に経験したトラウマによって自らの命を犠牲にしたブラック・ウィドウなど、さまざまな悩みや葛藤を抱えたヒーローが存在する。
カンバーバッチは「スーパーヒーロー的な問題の中に、より実生活的な問題も混じっているんだ。家族や愛する人との触れ合いを諦めることとか、誰かを失うこととか、そういったものに人々はより共感することができるものだからね。ジレンマがリアルであればあるほど、そのキャラクターが耐えている苦難を、人々はより親身になって受け取ることができるんだ」と語っている。
本作では、そんな完璧ではないヒーローの一人・ストレンジが、無限の可能性が存在する“マルチバース”を舞台に、邪悪なストレンジなど、さまざまなバージョンの自分の姿を通して、自分自身へと立ち向かう姿が描かれる。これまでとは違ったストレンジの姿を覗くことができるのか。予告編を見る限り、壮大な戦いにも期待がかかる。
「ドクター・ストレンジ マルチバース・オブ・マッドネス」は5月4日から公開。

PR
©2025 Disney and its related entities
関連ニュース






映画.com注目特集をチェック

ミッキー17
【史上最悪の“ブラック仕事”爆誕】転職したら“死ぬ→生き返る→死ぬ→生き返る”…無限労働だった話
提供:ワーナー・ブラザース映画

日本の映画料金は高すぎる…!?
【そんな人に朗報】衝撃の価格破壊!! 2000円→750円になる“神・裏ワザ”教えます
提供:KDDI

「イノセンス」4Kリマスター版
【いま観ずに、いつ観る?】公開20周年記念、劇場“初”公開!“究極”の「イノセンス」が解放される
提供:TOHO NEXT

石門
就活中に妊娠、卵子提供のバイト、生活に困窮…壮絶、しかし共感する驚愕体験【100%超高評価作】
提供:ラビットハウス

35年目のラブレター
【感動実話に“とんでもない絶賛”の嵐】噂を聞きつけ実際に観てきたら…忖度なし正直レビュー!
提供:東映

異常な映画みつけました
【クレイジー】壮大VFXを監督がほぼ1人で製作、完成に12年、正確に言うと未完成…面白すぎる
提供:Henge