愛してるけど、愛してもいない。 小さな違和感から始まる、オスカーノミネート作「わたしは最悪。」予告

2022年4月29日 11:00

「これは望んでいた自分?」
「これは望んでいた自分?」

第94回アカデミー賞で脚本賞、国際長編映画賞にノミネートされた「わたしは最悪。」の予告編とポスタービジュアルがお披露目。映像では、日常にある違和感を抱いた30歳の女性の決断が、遊び心溢れる独創的な演出とともに映し出されている。

わたしは最悪。」は、「母の残像」「テルマ」で知られ、カンヌ国際映画祭コンペティション部門の「ある視点部門」に本作を含め3度正式出品されたノルウェーの奇才ヨアキム・トリアーの監督作。本作で映画初主演を果たし、第74回カンヌ国際映画祭で女優賞を獲得したレナーテ・レインスベをはじめ、アンデルシュ・ダニエルセン・リーハーバート・ノードラムが共演した。世界各国で19受賞、101ノミネート(4月28日時点)を果たしており、アメリカでは4スクリーンという限定公開ながらも、2020~22年公開の外国語映画のなかで、「パラサイト 半地下の家族」「燃ゆる女の肖像」に続くスクリーンアベレージ第3位を達成した。

物語の主人公は、学生時代は成績優秀で、アート系の才能があるが、「これしかない!」という決定的な道が見つからず、いまだ人生の脇役のような気分のユリヤ(レインスベ)。そんな彼女に、グラフィックノベル作家として成功した年上の恋人アクセル(リー)は、“妻”や“母”といったポジションを勧めてくる。ある夜、招待されていないパーティに紛れ込んだユリヤは、若くて魅力的なアイヴィン(ノードラム)に出会う。新たな恋の勢いにのり、ユリヤは今度こそ人生の主役の座を掴もうとするが……。

予告編は、ユリヤが新たな出会いに胸を高鳴らせるシーンで幕を開ける。芸術の都オスロを舞台に、アクセルと過ごす日々を幸せだと思いながら、小さな違和感に気付かないふりをして過ごしてきたユリヤ。ある日、「これは望んでいた自分?」と自らに問いかけ、新しい恋に向かって走り出す姿が、1960~70年代に活躍したハリー・ニルソンのキャッチーな楽曲「I Said Goodbye to Me」にのせて切り取られる。映像の終盤には、ユリヤの「愛してるけど、愛してもいない」という言葉がおさめられている。

ポスターには、「人生は選択-時々、運命。」という言葉を体現するかのように、吹っ切れたような表情とともにオスロの街中を駆け抜けるユリヤを活写。原題「The Worst Person In The World」のテキストのなかに、彼女の人生のいくつものシーンが切り取られ、コラージュされている。

著名人からは、「世界最高の映画だ」(ポール・トーマス・アンダーソン監督)、「ここ10年ではNO.1。完全なる傑作」(リチャード・カーティス監督)、「面白くて魅力的で、洞察力がハンパない」(エドガー・ライト監督)、「あまりの素晴らしさにずたぼろ。気持ち悪いくらい泣いてしまった。映画で泣いたのは初めて」(ダコタ・ジョンソン)と絶賛評が寄せられた。海外メディアからも、「コメディとペーソスの間を巧みに行き来しながら描くヨアキム・トリアーのスリリングで奔放な一作」(SCREEN)、「鋭く痛烈! まさに傑作」(DEADLINE)、「大爆笑と悲痛が同居するヨアキム・トリアー監督のベスト作品!」(THE PLAYLIST)など、高評価が相次いでいる。

わたしは最悪。」は、7月1日から東京のBunkamuraル・シネマ、ヒューマントラストシネマ有楽町、新宿シネマカリテほか全国で順次公開される。R15+。

(映画.com速報)

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