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米アカデミー賞脚本賞受賞 「ベルファスト」ジェイミー・ドーナンの美声を収めた本編映像

2022年3月31日 09:00

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「ベルファスト」は公開中
「ベルファスト」は公開中
(C)2021 Focus Features, LLC.

第94回アカデミー賞で脚本賞を受賞した「ベルファスト」(公開中)の本編映像の一部が披露された。「フィフティ・シェイズ・オブ・グレイ」3部作などで知られるジェイミー・ドーナンの歌唱シーンを収めている。

本作は、ケネス・ブラナーが監督・製作・脚本を兼任し、自身の幼少期を投影した自伝的作品。舞台は、1969年の北アイルランド・ベルファスト。9歳の少年バディの目線を通し、時代に翻弄され様変わりしていく故郷の厳しい現実と、家族とともにそこで過ごした愛と笑顔と興奮に満ちた日々を力強いモノクロ映像で描く。

披露されたのは、バディの父を演じたドーナンの歌唱シーン。「忘れないで、僕らの間にあった愛を」と歌いかけ、周囲も最高の盛り上がりに。実はこのシーン、バディの祖父・ポップ(キアラン・ハインズ)が病気で亡くなった際のお通夜のような場面の一部となっている。亡き父を悼み、愛を歌いながら、どんな時でも笑顔を忘れず前を向いて生きようとするベルファストの人々の豊かさが見て取れる。

画像2(C)2021 Focus Features, LLC.

ドーナンが歌う楽曲は、1967年に発表された「Everlasting Love」。イギリスのロックバンド「ラブ・アフェアー」が1968年にカバーし、全英シングルチャート1位になるなど広く知られるように。そのほか、グロリア・エステファン、U2、ジェイミー・カラムなどもカバーする名曲だ。

本作の音楽には、1993年にロックの殿堂入りを果たし、1996年に大英帝国勲章OBEを受賞したミュージシャンのバン・モリソンが全面協力。ベルファスト出身でもあるモリソンの起用はブラナーにとっては特別なものだったようで、「私がバディと同じ年頃の時、バン・モリソンはすでにベルファストの英雄的存在だった。フォーク、ソウル、カントリー、ジャズ、ロックを織り交ぜたような勢いのある音楽で、ちょうど彼の歌声が世界を魅了した時代だった」と幼少期の憧れのアーティストとの仕事に興奮した様子。

さらに、「『ベルファスト』の街で生きる人々の人生にぴったり寄り添う音楽だと思った。『サイプラス・アべニュー』や『マダム・ジョージ』(どちらも楽曲名)など、彼の音楽にはベルファストにまつわる場所や人物が描かれている。彼の音楽には彼のふるさとがあるんだ。地域の中で成長していった少年の人生を描いた映画、その名も『ベルファスト』で、彼の音楽を使えるなんて不思議な縁を感じたし、作品にとってすばらしい贈り物をもらったような気持ちがした」と喜びを明かしている。

劇中では、モリソンの既存の8曲と、映画のために書き下ろされ、第94回アカデミー賞主題歌賞にノミネートした「Down to Joy」、そしてインストゥルメンタルが数曲使われ、サウンドトラックのほとんどが彼の曲で構成している。

モリソンは「いろんな意味ですばらしい経験ができた。映画制作に参加できて本当に楽しかったし、おまけにケネスと友情を育むこともできた。初めて彼が内容を説明してくれた時から、私にぴったりの企画だと思っていたし、脚本を読んでみて私自身強いつながりが感じられたんだ」と当時を振り返っている。

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