【「余命10年」ネタバレ解説】小松菜奈&坂口健太郎&藤井道人監督が“舞台裏”を語り尽くす
2022年3月25日 12:00

小松菜奈と坂口健太郎が主演し、藤井道人監督がメガホンをとった「余命10年」(公開中)の特別インタビュー映像(https://youtu.be/fq8utT9akhs)が、このほどお披露目された。小松、坂口、藤井監督のてい談となっており、“ネタバレあり”で撮影の舞台裏を語り尽くしている。
原作は、小坂流加氏による同名小説(文芸社文庫NEO刊)。“涙よりも切ない”恋愛小説として、発売以来SNSを中心に反響が広がり続けているベストセラーだ。小坂氏は難病を抱えており、文庫版発行直前の2017年2月に逝去。映画は、小松と坂口、共演の山田裕貴、奈緒ら俳優陣と、藤井監督をはじめとするスタッフ陣が「原作者・小坂流加さんの生きた証を残したい」という思いのもとに作り上げられた。
20歳で難病となり、もう恋はしないと心に決めた茉莉(小松)。生きることに迷い、自分の居場所を見失った和人(坂口)。同窓会で再会したふたりは惹かれあい、少しずつ距離を近づけていく。しかし、ふたりには残された時間も迫っていた。

3月4日から全国350スクリーンで封切られた「余命10年」。公開から3週目を迎え、累計動員数は120万人を突破。興行収入は15億円という大ヒットを記録している。1回だけではなく、複数回リピートする鑑賞者もいるなど、公開から勢いが増すばかりだ。
約1年の撮影を振り返ったてい談の冒頭では、茉莉と和人が“決断”するシーンについて触れている。短い時間の中で撮影を行わなければならなかったため、小松、坂口、藤井監督を含めたスタッフ陣は、緊張に包まれていた。しかし、その緊張感は良い作用ももたらしたようで「お互いの化学反応みたいな、惹きつける何かが生まれたなっていう感覚がすごくあった」(小松)と明かされている。
また、和人、友人のタケル(山田裕貴)、沙苗(奈緒)と一緒に楽しむ姿を描出したシーン、物語の終盤で描かれる「茉莉の想像する未来」についてのシーンは、序盤に撮影が行われた。その後、辛いシーンの撮影が進めていった小松。茉莉としての“楽しかった記憶”が鮮明にあったため、一層切なさを感じていたようだ。
話題は、和人の表情が印象的なラストシーンへ。画としては映っていないが、現場では小松が茉莉として坂口の目線の先に立っていたそうだ。
小松「(坂口の)あの顔はモニターで見ても、この映画が素晴らしいものになったんだなっていう確信がすごくあって、そこにぐっときて。すごくいい一枚だなって思いました」
坂口「映像的には映らないけど、菜奈ちゃんが目線に立ってくれて茉莉がそこにいるのを見るだけで、勝手に和人として正解の顔になれた。すごく美しいシーンだなって思いました」

最後には、もう一度映画を鑑賞しようと思っている観客に向けて、それぞれがメッセージを寄せている。
藤井監督「茉莉ちゃんの心情だったりとか願いだったり、色んなものが込められている、そういう部分を見てもらえたら嬉しいと思います」
坂口「この映画を観終わった後に、ひとつひとつのシーンや登場人物たちの表情がポンっと頭の中に輝き続けてくれる作品だと思うので、一度観た方もまた観に来てほしいし、色んな方にこの作品の素晴らしさを伝えてほしいなと思います」
小松「本当に自慢の作品になったと思います。末永く愛し続けてもらえたら一番私たちは幸せだなと思います。是非また何回も観てもらえたら嬉しいです」
なお、映像の中には、初解禁となる茉莉と和人が結婚式を挙げるシーンも含まれている。幸せそうな2人の表情にも注目してほしい。
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