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「365日毎日欠かさず映画を観ている」監督が2010年~21年公開、選りすぐりの111作品に焦点を当てたドキュメンタリー公開

2022年3月11日 11:00

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2010年~21年公開、選りすぐりの111作品に焦点を当てたドキュメンタリー
2010年~21年公開、選りすぐりの111作品に焦点を当てたドキュメンタリー

近代の傑作映画の制作背景や、その内容を紐解くイギリスのドキュメンタリー「The Story of Film : A New Generation(原題)」が、「ストーリー・オブ・フィルム 111の映画旅行」の邦題で、6月10日から公開される。

「きちんと数えた事が無いから具体な数字は分からないけれど恐らく、約1万6000作品以上は観ていると思うな。この10年の間だと、約3600作品くらいかな。365日毎日欠かさず映画を観ているよ」と語る、スコットランドのドキュメンタリー監督マーク・カズンズが、2010年~21年に公開された傑作映画111作品に焦点を当てたドキュメンタリー。

独自の視点で大ヒットディズニー映画「アナと雪の女王」や、社会現象にもなった「ジョーカー」といったメジャー大作から、アピチャッポン・ウィーラセタクン監督「光の墓」、アリ・アスター監督作「ミッドサマー」などのインディペンデント作品までジャンルを問わず、近年の映画史を紐解くと共に、COVID-19によるパンデミックのなか、進化していくデジタル配信の可能性、進化を続ける映像技術を紹介、同時に映画がもたらす希望、力、革新が、監督自らのナレーションで語られる。

制作会社は日本でも大ヒットとなった「ようこそ映画音響の世界へ」(19)を手掛けるDOGWOOF。ドキュメンタリーに特化したマドリードの「シネマテークマドリード」やニューヨークで多くの映画人が集う事で知られるメトログラフ、パリに古くからあるロシア映画を多く上映する「ラルルカン」など、世界中の有名な映画館も劇中に続々登場する。6月10日から新宿シネマカリテほかで公開。

<マーク・カズンズ監督によるコメント全文>
親愛なる日本の皆さんへ。
私は、「もしも世界で映画産業の発展を妨げるような脅威が発生したとして、たった1つの国の映画文化しか助けられないとしたらどの国を選ぶか?」と言われたら、迷わず「日本」と答えます。それぐらい邦画が大好きです!また、「一番好きな映画は?」と質問をされた時は、いつも今村昌平監督の「にっぽん昆虫記」(63)を挙げています。ちなみに、(私の住んでいる)エディンバラに、今村監督と奥様を招聘した事もありますよ!
…すみません、話が脱線してしまいました。私は、映画は手頃な価格で世界を視る事ができる崇高な物だと思っています。言葉や国境を越え人々を一つの“ファミリー”にする事が出来る。「映画」という一つの共通言語で人と人を繋げてくれるのです。本作を観て、映画を愛する一つのグローバルな部族の一員に、あなたも加わってくれたなら、これ以上嬉しい事はありません。
ちなみに、最後にこれだけは言わせて欲しいのですが…
イギリスで開催されているシェフィールドドキュメンタリー映画祭(世界最大規模のドキュメンタリー映画祭)で、私は3年間ゲストプログラマーを務めた事があるのだけれど、そこで土本典昭監督(「水俣 ─患者さんとその世界─<完全版>」)、原一男監督(「ゆきゆきて、神軍」)、小川紳介監督(「ニッポン国 古屋敷村」)、今村昌平監督(「うなぎ」)を上映した事があるんだ。私の著書「Story Of Film」(04年日本未発売)、TVシリーズ「ストーリー・オブ・フィルム」のエピソード3でも言及しているのだけれど、間違いなく、小津安二郎監督作品こそが、まさに映画の古典だと思っています!ちなみに、私の腕には田中絹代さんのサインを模したタトゥを入れています!!

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