川和田恵真監督「マイスモールランド」、第72回ベルリン国際映画祭からアムネスティ国際映画賞スペシャルメンション授与
2022年2月18日 18:00
第72回ベルリン国際映画祭は2月17日(現地時間)、ジェネレーション部門に出品された川和田恵真監督の「マイスモールランド」に、全部門の作品から選出されるアムネスティ国際映画賞のスペシャルメンション(特別表彰)を授与したことを発表した。
本作は、是枝裕和監督が率いる映像制作者集団「分福」の新人、川和田監督の商業映画デビュー作。在日クルド人の少女が、在留資格を失ったことをきっかけに“自分の居場所”に葛藤し、成長していく姿を描く。5カ国のマルチルーツを持ち、モデルとしても活躍する主演の嵐莉菜が、在日クルド人の高校生・サーリャを演じ、サーリャが心を開く少年・聡太を注目の若手俳優・奥平大兼が演じている。
2005年以降、国際人権NGO「アムネスティー・インターナショナル」は、ベルリン国際映画祭で上映された作品の中から人権問題をテーマにした作品に対して「アムネスティ国際映画賞(Amnesty International Film Award」を授与している。2022年度は、ベルリン国際映画祭に正式招待された全部門の中から15作品が事前にノミネートされていた。同映画賞は、「私たちは今回の栄誉ある授与について『マイスモールランド』は、世界中で起こりうる出来事を、力強く語った映画作品だと思いました。難民への非人道的な扱いを批判しながら普遍的テーマを描いています。作品から学ぶことが多く、ぜひ多くの方に見ていただきたいと思います」と審査員が授与理由を発表した。
川和田監督は「世界中の人々の人権のために活動されているアムネスティーインターナショナルより『マイスモールランド』の普遍性や力強さを評価いただけたこと、大変嬉しく思います。国籍を問わずより多くの人々に、この作品が届くきっかけになることを願っています」と喜びを語った。
そして主人公・サーリャを演じた嵐莉菜は「初めて主演を務めさせていただいた作品で、この大好きなチームで作り上げた作品を評価いただけたこと、本当に本当に光栄です!! 人種や民族に関する問題は、形を変え、世界中どこでも起こっていると思います。この映画を観て何か関心を持つきっかけになってもらえたら嬉しいです」。聡太を演じた奥平大兼は「日本に住むクルド人の方々について、僕は演者としてこの映画に関わらせて頂いて、初めてしっかりと考えることができました。そして映画として作品にするのはとても難しいことだと感じていました。それがこのようにベルリン映画祭の舞台で評価していただけてとても嬉しいですし、これが、より多くの方々に見ていただけるときっかけになれば良いなと思います」とコメントを寄せた。
ベルリン国際映画祭ジェネレーション部門のヘッドプログラマーのセバスチャン・マルクト氏は「世界共通のテーマである現代社会の矛盾を、とても美しく、映画らしい構成で物語に練りこんでいる」と称えている。5月6日から、新宿ピカデリーほか全国公開。
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