蜷川実花監督作「ホリック xxxHOLiC」の絢爛豪華な世界にようこそ メイキング写真5点独占入手
2022年2月9日 08:00
蜷川実花監督が創作集団「CLAMP」の人気漫画を映画化し、神木隆之介と柴咲コウが共演する「ホリック xxxHOLiC」の絢爛豪華な世界をおさめたメイキング写真5点を、映画.comが独占入手。神木が「この世のものとは思えない綺麗な光景だった」と語る、妖しくも美しいセットや、神木と柴咲が蜷川監督の演出を受ける姿がおさめられている。
原作は、単行本の累計発行部数が1400万部を突破した「CLAMP」のベストセラーコミック。映画版では人の心の闇に寄り憑く“アヤカシ”が見えてしまう孤独な高校生・四月一日君尋(ワタヌキ・キミヒロ/神木)が、対価と引き換えにどんな願いも叶えてくれる“ミセ”の女主人・壱原侑子(イチハラ・ユウコ/柴咲)と出会い、想像を超える事件に巻き込まれていくさまを描く。「SixTONES」の松村北斗が四月一日の同級生の百目鬼静(ドウメキ・シズカ)、玉城ティナが同じく同級生の九軒(クノギ)ひまわりを体現するほか、趣里、DAOKO、モトーラ世理奈、西野七瀬、大原櫻子、てんちむ、橋本愛が共演する。
蜷川監督作品といえば、カラフルな着物とメイクで花魁の世界を描いたデビュー作「さくらん」、小栗旬の濡れ髪と着物姿をとらえた「人間失格 太宰治と3人の女たち」など、艶やかで華やかなビジュアルが印象的だ。本作でも、セットから衣装や小物に至るまで、全てが絢爛豪華な雰囲気をまとっている。
なかでもこだわったのは、侑子のイメージを形作る着物、かんざし、煙管などの特徴的なアイテム。全て特注で作られたアイテムは、「この世のものとは思えない異空間」という印象を与える“ミセ”に存在する侑子という不可思議な人物像に、実体としての説得力を与えている。“ミセ”のセットにも細やかな装飾が施されており、障子や襖、蓮の池、藤棚などの美術がシーンをより幻想的にし、各部屋は鮮やかな花々で飾られている。柴咲は、「侑子という役は、とても説明しにくい妖艶なキャラクターですが、美術の力、装飾の力、衣装の力がすさまじく、その力をお借りすることで、現場に入れば自然と侑子になることができました」と撮影を振り返る。
さらに、原作の人気キャラクターで、“アヤカシを祓う者”である百目鬼が弓神事を行うシーンやお寺の場面では、彼の色気を感じさせる和装や、賑わう祭の様子なども堪能できるという。蜷川組ではおなじみのセットデザイナーで、アーティストでもあるEnzoによる和洋折衷のセットの数々が、形容しがたい謎めいた原作世界を具現化している。
蜷川監督にとって「ホリック xxxHOLiC」は、「さくらん」「ヘルタースケルター」「Diner ダイナー」「人間失格 太宰治と3人の女たち」に続く5本目の監督作。原作の刊行当初から、圧倒的なビジュアルの美しさと「何かを欲したら“対価”が必要である」という思想に惚れ込み、すぐに映画化に動き出したという。実は「ヘルタースケルター」の後に撮影することを想定していたそうだが、脚本の開発は想像以上に難航し、10年の歳月を要することになった。蜷川監督の強い思い入れとこだわりがつまった作品に期待が高まる。
「ホリック xxxHOLiC」は、4月29日に全国で公開。