「マゾにとって、お仕置きされないことが最大のお仕置きである」 M男の愛と性描く「夕方のおともだち」予告編
2021年12月16日 18:00
村上淳と菜葉菜が、特殊な環境で出会った男女を演じる美しくも儚いラブストーリー。ヨシダヨシオは寝たきりの母親と暮らし、市の水道局に勤める、一見すると真面目な男。その一方で、筋金入りの“ドM”な一面を持っていた。夜になると街でただ一軒のSMクラブの“女王様”ミホの元に通いつめている。しかしこのところ、なぜかプレイに身が入らずにいた。
その理由は、ヨシオをこの世界に目覚めさせ、彼の前から突然姿を消した“伝説の女王様”ユキ子。ヨシオは彼女のことが忘れられず、いつもどこかでユキ子の残像を追いかけながら暮らしていたのだ。そんなある日、ミホと釣りに出かけたヨシオは思いがけない場所でユキ子を見かけ、ミホを置き去りにして必死に追いかける。
予告編では、「マゾにとって、お仕置きされないということが最大のお仕置きである」というセリフに続き、原作の冒頭でも描かれる“ドM”のヨシオが、“女王様”ミホとのSMプレイ中に気絶するシーンからスタートする。そのほか、ヨシオのSMクラブ通いを水道局の同僚にイジられたり、突然姿を消した“伝説の女王様”ユキ子が忘れられないとミホに吐露するシーンなどが映し出される。
また、SMクラブの店長が発した「ヨシオの場合、Mというのは“癒しの作業”」という単なる嗜好やユキ子への思いだけではない、ヨシオの複雑な人間性も感じられる言葉も切り取られている。エンディングとして流れる大橋トリオのバラード「はじまりの唄」が、本映像でも確認できる。
「ヨシオの素朴さにシンパシーを感じた」という村上淳は、「この役だけは本当に他人にやらせたくなかった」と強い意気込みを見せ、「ミホとヨシオのキャラクターが愛おしい」とふたりの主人公への愛情を語る菜葉菜もまた「この映画にだけは出たいと思った」と両者“実写化不可能”と言われ続けた作品で、主演を演じることへの覚悟が、予告編からも垣間見ることができる。
「夕方のおともだち」は、22年2月4日からTOHOシネマズ六本木ヒルズほか全国順次公開。