のん監督&主演映画「Ribbon」予告編は岩井俊二監督が制作 のん「かなり影響を受けています」
2021年12月5日 20:00

女優・のんが監督、主演、脚本を手がけた「Ribbon」の、岩井俊二監督が制作した新予告編(https://youtu.be/PdvPfpRqpG4)が公開された。映像では、ロックバンド「サンボマスター」の書き下ろし主題歌「ボクだけのもの」が初披露されている。
本作は、コロナ禍で卒業式や卒業制作展が中止となり、青春を奪われていく学生たちの悲しみを目の当たりにしたのんが、世の中の擦り切れた思いをすくい上げたいという思いから企画したもの。のんが主人公の美大生・いつかを演じ、青春を奪われた美大生の“再生”の物語を紡ぐ。山下リオ、渡辺大知、小野花梨、春木みさよ、菅原大吉らが共演した。

物語の舞台は、コロナ禍の2020年。いつかの通う美術大学でも卒業制作展が中止となり、悲しむ間もなく作品を持ち帰ることになる。いろいろな感情が渦巻き、心配してくれる両親と衝突。妹・まい(小野)もコロナに過剰反応を示す。しかし、絵を描くことに夢中になったきっかけをくれた田中との再会、親友・平井(山下)と本音でぶつかり合ったことで、いつかの心は動く。
のんは「8日で死んだ怪獣の12日の物語 劇場版」(2020)で岩井組に初参加し、どんな状況でも映画づくりをあきらめない岩井監督の姿勢に勇気づけられ、「Ribbon」の脚本を書き進めた。そうした経緯があり、岩井監督は既に公開されているものも含め、予告編の全てを手がけている。予告編では、いつかや、彼女を取り巻く家族や友人の感情が切り取られており、「サンボマスター」による主題歌「ボクだけのもの」の「キミの翼は消えてないよ その羽根にいま 生命と太陽 閉ざされた闇は終わって 取り戻すの 心はキミだけのもの」という前向きなフレーズが響いている。

岩井監督は「鮮烈な映像に目を奪われ、編集は楽しくて仕方がありませんでした。コロナ禍が世界を席巻して2年が経とうとしています。そんな間にも様々な作品が作られ、世に送り出されていますが、コロナそのものをテーマにする作品というのは決して多くはありません。この新種の疫病の正体は専門家でも研究中の課題です。やすやすと手を出していいテーマではないのかも知れません」と語る。「そういう意味ではのんちゃんはいささかせっかちだったかも知れません。それを言ったら僕はもっとです。しかし、その性急さが作家としての僕らの共通点かも知れません。今から次回作が楽しみです」と期待を寄せた。

のんは、「実をいうと今回の映画は、岩井監督にかなり影響を受けています。岩井監督の作品を見返して映像の研究をして撮影に臨みました。まさか、私の作品の予告篇を編集していただけるなんて夢にも思っていなくて、自分の頭の中を覗かれるようで気恥ずかしかったです」と述懐。さらに、予告編への思いを明かす。
のん「上がってきた動画が素晴らしくて、美しくて、心の底から喜びが込み上げました。岩井監督の作品から溢れる空気や美的感覚が、Ribbonの映像や音楽や照明や演技やあらゆる要素をより美しく切なくさせていると思いました。自分の撮った映画が人に伝わるのかとても心配していたのですが、このトレーラーを見て、『ちゃんと伝わる作品なんだ』と確信が持てました。たくさんの方にこの映画を見てほしいという思いも大きくなりました。そしてやっと、サンボさんに書き下ろしていただいたすごすぎる楽曲の1節を聞いていただく事ができます。サンボさんと岩井監督のコラボレーションって、なんて贅沢で新鮮な組み合わせなんでしょうか……。早く、早くたくさんの方に見てほしいです。待っててください。よろしくお願いします」
「Ribbon」は、2022年2月25日から東京・テアトル新宿ほか全国で公開。
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