「ピンク・フラミンゴ」50周年記念 ジョン・ウォーターズ「マルチプル・マニアックス」元旦に日本初公開
2021年11月30日 12:00

ジョン・ウォーターズ監督の「ピンク・フラミンゴ」(1972)の公開50周年を記念し、ウォーターズ監督が「ピンク・フラミンゴ」と同じく巨漢のドラァグクイーン、ディヴァインを主役に起用した「マルチプル・マニアックス」(1970)が、2022年元旦に日本劇場初公開されることがわかった。
野原に建てられたテント小屋では、アブノーマル・セックス、吐き出したゲロを喰う男、ヘロインの禁断症状などを売り物にした変態ショーが行われている。その一団の座長が、ディヴァインだ。集まった客を射殺しては逃げ回るなど、その悪行は留まるところを知らない。内縁の夫デヴィッドがたまらずディヴァインを殺そうとするが、そう簡単にやられるわけもなく、常軌を逸した殺し合いが繰り広げられる。そして、衝撃のラストには、巨大なザリガニが登場…あの観るものをすべてをドン引きさせた「ピンク・フラミンゴ」の結末に勝るとも劣らない仰天の展開が待ち受ける。
当時23歳だったウォーターズの出世作となる本作は、クエンティン・タランティーノ「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド」でも描かれたシャロン・テート殺害事件のあと、チャールズ・マンソンが犯人として捕まった直後に撮り終えた。その影響も色濃くストーリーに反映されている。
配給を手掛けたニューライン・シネマのボブ・シェイは、「マルチプル・マニアックス」でウォーターズのポテンシャルに気づき「次の作品を撮ったらぜひ見せてくれ」と申し出た。その次の作品こそが「ピンク・フラミンゴ」であり、その結果はボブ・シェイ、ウォーターズ両者に満足のいく結果をもたらした。
今回の上映では、「マルチプル・マニアックス」と共に、ウォーターズ自身が最愛の作品と語る「セシル・B ザ・シネマ・ウォーズ」も同時に披露される。映画狂の監督とその仲間たちが、ハリウッド女優ハニーを誘拐し、彼女を主演に仕立て史上最強のインディーズ映画の撮影を始める。強大なハリウッドの映画システムと闘う反逆精神に満ちたコメディだ。

また、本上映とあわせてジョン・ウォーターズ著「ジョン・ウォーターズの地獄のアメリカ横断ヒッチハイク」(柳下毅一郎訳/国書刊行会)も2021年12月下旬に刊行が決定。ウォーターズ自身によるフィクションとノンフィクションで構成された新しエンターテインメント小説となっている。
「マルチプル・マニアックス」は、2022年1月1日(元旦)に新宿 K's cinemaにて公開。
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