レディー・ガガ「ハウス・オブ・グッチ」ロンドンプレミアに登場! 豪華キャストがGUCCIスタイル披露
2021年11月10日 20:00

レディー・ガガ主演、リドリー・スコット監督の「ハウス・オブ・グッチ」の英ロンドンプレミアが、11月9日(現地時間)に開催された。ガガは、紫色のプリーツドレスに網タイツという華やかな出で立ちで登場。アダム・ドライバー、ジャレッド・レト、ジェレミー・アイアンズ、サルマ・ハエックら豪華キャストが勢ぞろいした。
本作の軸は、1995年3月27日に伊ミラノで実際に起きた、“GUCCI”の創業者グッチオ・グッチの孫で、3代目社長のマウリツィオ暗殺事件。犯人が特定できない状況が続くなか、やがて黒幕が妻パトリツィアであることが明らかになる。サラ・ゲイ・フォーデンが暗殺事件を題材に執筆した「ハウス・オブ・グッチ」をもとに、「ブレードランナー」「グラディエーター」で知られるスコット監督が、華麗なるグッチ一族崩壊の闇に包まれた真実を描き出す。ガガがパトリツィア、ドライバーがマウリツィオを演じた。

全米公開日(11月24日)を控えた11月9日、ロンドン・ウエストエンドにあるイギリス最大の劇場のひとつ、オデオン・ラックス・レスター・スクエアで行われたロンドンプレミア。ガガのファンである若い世代を中心に200人以上のファンが集まり、地元イギリスを中心に、日本、ドイツのメディアも集結した。キャストそれぞれの大きなポスターが掲げられた会場に、ガガの楽曲が流れ、ファンたちは歌に合わせて大合唱しながら、キャストの到着を待ちわびた。

そして歓声と熱気がたちこめる会場に現れたガガは、GUCCIのデザイナーであるアレッサンドロ・ミケーレが発表した「GUCCI LOVE PARADE」コレクションのもので、本日が初披露となる紫色のプリーツドレスに身を包み、次々とポーズをきめた。スコット監督の妻で、本作のプロデューサーを務めたジャンニーナ・スコットも現れ、指輪を見せ合い、ガガとキスを交わそうとするなど、仲むつまじい様子だった。

会場には、ドライバー、レト、アイアンズ、ハエックに加え、カミーユ・コッタン、ジャック・ヒューストンらも登場し、サインや記念撮影などのファンサービスに対応した。長年GUCCIの顔としてモデルを務めるレトは、ターコイズ色のベルベットスーツに心臓がモチーフのバッグをあわせ、ハエックはGUCCIのゴールドドレスをまとっていた。


ガガにとって本作は、初主演映画「アリー スター誕生」(2018)以来、約3年ぶりの映画主演作。「今回は以前ほど怖くなかったわ。それがなぜかは分からないんだけど。ただそうだったの」と明かし、演じたパトリツィアの魅力を紐解いた。
ガガ「脚本そのものだけでなく、このキャラクターに惚れ込んだの。正直なところ、私は彼女の強さを尊敬するわ。そして弱さも、ね。殺人犯を演じるのは難しいものよ。彼女が晩年に共謀したその邪悪さを、私は本質的に支持しないからね。それからまた、マウリツィオは彼女の強さに惚れたの。この作品において、私たちはある女が崩壊していく物語を見るのだと思う。彼女についてというのは、ある意味、女だけが理解できる物語だと思うわ。でも映画『ハウス・オブ・グッチ』が素晴らしいのは、伝説的な監督リドリー・スコットが、ある家族についての作品を作ったということ。イタリア人一家で、そのイタリア人一家のビジネスについて、そしてひとりの女がそのビジネスに参入しようとするとどうなるか、そして男たちがそれを阻止するさまについてよ」


さらに、共演陣については、「このキャスト陣は素晴らしいわ。大好きよ。アダム・ドライバーと毎日共演するのは、最高にワクワクするものだった。彼は熟達したプロで、優秀で、理知的で、楽しく、愉快なの。共演はとても楽しかったの」「全員と一緒に仕事をするのが楽しかった。この映画は決して忘れることのない経験だった」とコメント。またスコット監督との初タッグを振り返り、「彼は毎日私に、『さあ、このシーンは何についてだと思うかい?』と聞いた。それは彼がそれについて知らなかったからではなく、私がどう言うかに興味を持ってくれたからなの。私は男社会に生きる女だと感じるのだけど、男性に『君はどう思う?』と言われることによって力を与えられるし、愛されていると感じるの。富や家父長制がテーマの作品では、私たちに高揚感を与えてくれた。リドリー・スコットにはお礼を言っても言い切れない」と、その撮影スタイルに感銘を受けたことを語った。

最後にガガは日本のファンに向けて、「私の日本のファンのみなさん、(日本語で)愛してます。みんなのことを心から愛しているわ。長年に渡って私に愛と支援をくださり、どうもありがとう。みなさんの恵み、健康、家族のために祈っているわ。そして『ハウス・オブ・グッチ』を楽しんでもらえますように。本作は世界のために作った映画なの。日本の女性がひとつになりこの映画を見て、男の世界で私たち女性が持つ感情を抱いてもらえればと願っているわ」と、愛情深く力強いメッセージを送った。

マウリツィオの従兄弟パオロ役のレトはガガとの共演を述懐し、「彼女との共演は最高だったよ。彼女は夢のようだった。彼女の勇気、仕事に対する姿勢は素晴らしいと思うし、共演できて光栄だね。彼女と一緒のシーンがもっとあったら良かったのにと思う」と喜びをかみしめる。パオロの父アルドに扮したアル・パチーノとのシーンが多かったそうで、「彼と共に過ごした時間はとても素晴らしかった。アル・パチーノは僕のお気に入りの俳優のひとりなんだ。仕事を通して彼には演技について、その可能性について教わったよ。そして思い切って賭けに出ると何が可能となるかについて教わった。彼との共演は最高だったね。これにはとても感謝している。彼は大好きだよ(笑)」と、撮影の充実ぶりをにじませた。

マウリツィオの父ロドルフォ役を務めたアイアンズは、役どころを解説する。
アイアンズ「彼はイタリア人の父親で、独占欲が強く、型にはまった、保守的な男だ。自分の未来ではなく過去に囚われている。本作のキャスト陣との共演は楽しかったよ。錚々たる面々だ。素晴らしい物語であり、リドリー・スコットという優れた監督がいた。彼は壮大な映画を作る術を知っている。まさに往年の映画を、ね。我々はずっと長いこと、閉じ込められてきたわけだから、本作はファンがいま見たいと願う作品だろう。ずっと小さな画面を見てばかりだったが、いまでは劇場に行って、大画面で最高に素晴らしい作品を見ることができるんだ。リドリー・スコットはフィルムメーカーであるだけでなく、画家でもあると言える。彼はスクリーン上に素晴らしい絵を描くんだ。ファンはそれも楽しむことができるだろう」


続けてアイアンズは、ドライバーとガガについて、「アダムとの共演は素晴らしかったよ。彼のことはずっと長いこと、高く評価してきた。彼は僕の息子役を演じたんだが、彼と知り合うことができたのはとても嬉しかったね」「レディー・ガガは類稀だ。女優としては比較的経験は浅いと本人は思うだろうが、彼女は素晴らしい。とてもプロ意識が高い。才能に溢れ、地に足のついた素晴らしい女性だよ。最高だね」と絶賛した。
「ハウス・オブ・グッチ」は、2022年1月14日に公開。
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