ルーマニアで起きた巨大医療汚職事件の闇を暴く 命がけの記者たちをとらえた「コレクティブ 国家の嘘」日本版予告
2021年9月22日 13:00

第93回アカデミー賞国際長編映画賞、長編ドキュメンタリー賞の2部門にノミネートされたルーマニア発のドキュメンタリー「コレクティブ 国家の嘘」の日本版予告編が披露された。映像では、命を危険にさらしながら真実を追い続ける記者たちをスリリングに映している。
本作の題材は、ルーマニアを震撼させた巨大医療汚職事件。ルーマニア・ブカレストのライブハウス「コレクティブ」で2015年10月に起こった火災を発端に、製薬会社や病院、そして政府や権力へとつながっていく衝撃的な癒着の連鎖が明らかになった。事件と対峙した市民やジャーナリストの奮闘を通じて、世界中のあらゆる国が直面している医療と政治、ジャーナリズムが抱える問題に真っ向から迫る。「まるでリアル『スポットライト 世紀のスクープ』だ」と評され、世界各国の映画祭で32の賞を獲得しており、米批評家サイト「Rotten Tomatoes」では満足度99%(9月21日時点)のハイスコアを記録している。

予告編では、火災当時の死者は27人だったはずが、一命を取り留めた入院患者が病院で次々に死亡し、火災から3カ月で死者数が64人にまで膨れ上がった衝撃のデータが提示される。いち早く取材を始めた地元のスポーツ紙「ガゼタ・スポルトゥリロル」は、内部告発者の情報提供で、被害者の死因が火災時のやけどではなく、感染症であることを突き止める。記者が諜報機関から「家族もいるだろ、気をつけろ」と脅迫めいた言葉を投げかけられたことを告げる衝撃の場面も。さらに公文書の偽造疑惑に対してまともに答えようとしない大臣に、懸命に食い下がる記者の姿からは、命がけで政府の巨大な闇を暴こうとする強い決意が感じられる。

映像の後半では、正義感あふれる新たな保健省大臣も登場。事件に関わる政策を管轄する大臣として、腐敗の中枢でもある政府のなかからシステムを変えようとする決死の戦いが垣間見える。「個人の強い意志で社会は変えられることを示す、渾身のドキュメンタリー」(東京新聞記者の望月衣塑子氏)、「時代を動かす、記者の情熱と覚悟。負けていられない」(週刊文春編集長の加藤晃彦氏)というコメントも切り取られている。


メガホンをとったアレクサンダー・ナナウ監督(「トトとふたりの姉」)は撮影中、自身の電話が諜報機関により盗聴されていたことを把握していたという。よって、製作中はフッテージ素材を厳重に管理しながらいくつもコピーをしたり、ときには素材をルーマニア国外に運び出したりと、素材とプロジェクトを守るため万全の態勢を整えていた。さらに、撮影に際し心がけていることについて、「観客の皆さんが、これは誰かが撮影していることを感じさせないほどに、キャラクターと直接的な繋がりを持てるようにと考えています。映画でも小説でも素晴らしいストーリーテリングというのは、映画でも小説でも、ストーリーのなかにいることを忘れてしまうものです。そういう風にすることが私の仕事であると思っています」と語っている。
「コレクティブ 国家の嘘」は、10月2日から東京のシアター・イメージフォーラム、ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国で公開。
(C)Alexander Nanau Production, HBO Europe, Samsa Film 2019
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