360度記憶を再現するマシンを“発明” 「レミニセンス」監督に聞く撮影舞台裏
2021年9月16日 17:00

人間の記憶に潜入(レミニセンス)し、その記憶を再現することで事件を解決する記憶潜入エージェントの活躍を描くSFサスペンス「レミニセンス」が、9月17日から公開される。記憶を360度再現するシーンでは、CGではなく、実際にホログラムを映し出す装置を用いて撮影を行っており、その美しさも見どころの一つ。メガホンをとったリサ・ジョイ監督、夫で製作を務めたジョナサン・ノーランに話を聞いた。
記憶潜入エージェントの主人公・ニックは、「X-メン」シリーズ、「グレイテスト・ショーマン」などで知られるヒュー・ジャックマンが演じた。ジョイ監督は、極力VFXの使用を避けるため、アクションがうまい俳優を起用したかったそう。


ニックが用いる記憶潜入装置については、製作費が集まる前から構想を進めていたといい、「とても感情にあふれているシーンだったから、(後からCGIを足すために)役者が(目線用の)テニスボールとかグリーンの点を見ないといけない方法はやりたくなかった」と、装置を“発明”することに。

もちろん苦労もあったそうで、「スクリーンと映像がずれないよう、円周とかすべてが計算されていないといけないので大変でした。通常はコンピューターで計算すると思いますが、今回は比較的小さい作品なので、自分で円の真ん中に紐を垂らして、自分たちで計算をしました」と、ジョイ監督、ノーラン、そして撮影監督らと試行錯誤を繰り返した。
ちなみに、記憶を再現できるその装置をジョイ監督が使うとしたら、「ジョナサンと出会った瞬間に戻りたいです。『メメント』のレッドカーペットで初めて会ったんだけれど、また2人で記念日を経験できたら最高」と笑顔。
ノーランも「もちろん同じ答えだよ」と返してから、「子どもが小さい頃に戻って、純粋に当時の感覚も味わってみたい」と回答する。インタビュー中に記者たちがうっとりするほど仲が良く、ジョイ監督が「彼の考え方や仕事ぶりのファンで、そして彼を愛している。一緒に仕事ができるのは素敵なこと」と話す一幕もあった。
「レミニセンス」は9月17日から公開。
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