人気R&BシンガーH.E.R.、ミュージカル映画「カラーパープル」で女優デビュー
2021年9月8日 13:00
米人気シンガーソングライターのH.E.R.が、米ワーナー・ブラザースが製作準備中のミュージカル映画版「カラーパープル」で女優デビューを果たすことが明らかになった。米ハリウッド・レポーターが独占で報じている。
原作となるのは、20世紀初頭の米南部ジョージアに暮らす幼い黒人姉妹が、貧困や人種差別に苦しみながらも強く生きていく成長の過程を綴り、ピュリッツァー賞に輝いたアリス・ウォーカーの同名小説。1985年にスティーブン・スピルバーグ監督が映画化して一躍有名になったのち、2005年にブロードウェイでミュージカル化され、16年のリバイバル公演ではトニー賞2部門とグラミー賞を受賞した。
本作は、ワーナーがブロードウェイ・ミュージカル版を新たに実写映画化するもので、テレビドラマ「エクソシスト」「メリー・アン・シングルトンの物語」のマーカス・ガードリーが脚本を執筆。スピルバーグ監督と85年の「カラーパープル」で映画初出演にして米アカデミー助演女優賞にノミネートされたオプラ・ウィンフリー、同映画で音楽を担当したクインシー・ジョーンズ、リバイバル舞台で製作を手がけたスコット・サンダースが共同でプロデュースにあたり、ビヨンセ主演「ブラック・イズ・キング」のブリッツ・バザウレ監督がメガホンをとる。
同誌が関係者から入手した話によれば、H.E.R.は85年の映画版「カラーパープル」でレイ・ドーン・チョンが演じた、歌手を夢見るウエイトレスのスクィーク役を演じるとのことで、映画用にオリジナルの新曲を書き下ろす計画もあるという。
H.E.R.(本名:ガブリエラ・ウィルソン)は、2017年に発表したファーストアルバム「H.E.R.」が、第61回グラミー賞で最優秀R&Bパフォーマンス賞と最優秀R&Bアルバム賞の2冠に輝き、鮮烈なデビューを飾った。続くセカンドアルバム「I Used to Know Her」も、アルバム・オブ・ザ・イヤーやソング・オブ・ザ・イヤー(「ハード・プレイス」)など、グラミー賞主要5部門にノミネートを果たし、21年にはダニエル・カルーヤ主演のヒューマンドラマ「ユダ&ブラック・メシア 裏切りの代償」の主題歌「ファイト・フォー・ユー」で第93回アカデミー賞の歌曲賞を受賞。今後も多方面での活躍が期待されている。
ミュージカル映画「カラーパープル」は、23年12月20日全米公開予定。