ジョニー・デップ製作&主演「MINAMATA」命がけで水俣病を伝える果敢な写真家を映す本編映像、黒柳徹子ら著名人コメント公開
2021年8月12日 12:00
ジョニー・デップが製作・主演を務め、水俣病の存在を世界に知らしめた写真家ユージン・スミスとアイリーン・美緒子・スミスの写真集を題材に描いた伝記ドラマ「MINAMATA ミナマタ」の本編映像と、黒柳徹子ら著名人からのコメントが公開された。
報道写真家として功績を評価されながらも心に傷を抱えたユージン氏が、妻アイリーン氏とともに水俣を訪れ、人々の日常や抗議運動、補償を求め活動する様子を写真に収めていく日々が描かれる。デップがユージン役を演じ、ビル・ナイ、真田広之、國村隼、美波、加瀬亮、浅野忠信、岩瀬晶子ら実力派キャストが集結。坂本龍一が音楽を手掛けた。
このほど公開された映像は、熊本県水俣市にあるチッソ工場に対して激化する抗議運動とそれを力で押さえつける工場側との諍いの場面。家族の遺影を持つ人、抗議の旗を掲げる人、怒りや憤りの声を上げる抗議者たちが集まる混乱の中、体を張り果敢にシャッターを切り続けるユージンの姿が映し出される。9月23日から東京・TOHOシネマズ日比谷ほか全国で公開。
▼コメント
■関口宏(タレント)
時に「映像」は、知識や理屈を超えて「真実」に迫る表現を可能にします。 「MINAMATA」はそれを如実に描ききりました。ドキュメンタリードラマという手法も良かったと思います。半世紀前に起こった「水俣」が、私の中に生々しく蘇りました。
■関口宏(タレント)
時に「映像」は、知識や理屈を超えて「真実」に迫る表現を可能にします。 「MINAMATA」はそれを如実に描ききりました。ドキュメンタリードラマという手法も良かったと思います。半世紀前に起こった「水俣」が、私の中に生々しく蘇りました。
■黒柳徹子(女優・ユニセフ親善大使)
日本人でも、よくわからないミナマタの痛みを、カメラマンのユージン・スミスが教えてくれる。ユージンを演じるのはジョニー・デップ。ハリウッドのスターがオーラを消してやってくれているのだ。
日本人でも、よくわからないミナマタの痛みを、カメラマンのユージン・スミスが教えてくれる。ユージンを演じるのはジョニー・デップ。ハリウッドのスターがオーラを消してやってくれているのだ。
■田原総一郎(ジャーナリスト)
コロナの時代が突きつけた問い――病に倒れた者にどう向き合うのか。国と企業から切り捨てられた水俣病患者たちの姿を活写した写真家ユージン・スミスと妻アイリーンが今、鮮やかに蘇る。僕は、静かに深く、奮い立っている。
コロナの時代が突きつけた問い――病に倒れた者にどう向き合うのか。国と企業から切り捨てられた水俣病患者たちの姿を活写した写真家ユージン・スミスと妻アイリーンが今、鮮やかに蘇る。僕は、静かに深く、奮い立っている。
■金平茂紀(TVキャスター/記者)
写真家ユージン・スミスが半世紀以上前<水俣病>を活写し世界に報じていた事実。工業排水が、海を殺し、魚を汚し、その地に住む人々の健康を壊した事実。住民たちが立ち上がった事実。あなたは知っていますか。ジョニー・デップにユージンがのりうつっている。
写真家ユージン・スミスが半世紀以上前<水俣病>を活写し世界に報じていた事実。工業排水が、海を殺し、魚を汚し、その地に住む人々の健康を壊した事実。住民たちが立ち上がった事実。あなたは知っていますか。ジョニー・デップにユージンがのりうつっている。
■南こうせつ(フォークシンガー)
たった一枚の写真が人の心を動かし、公害問題として世界中にメッセージした。戦後の豊かさの陰でMINAMATAは犠牲となった。その責任は、今地球上で暮らしているひとりひとりにある。もはや目を逸らしてはこの星の未来はない。
たった一枚の写真が人の心を動かし、公害問題として世界中にメッセージした。戦後の豊かさの陰でMINAMATAは犠牲となった。その責任は、今地球上で暮らしているひとりひとりにある。もはや目を逸らしてはこの星の未来はない。
■いとうせいこう(作家・クリエイター)
いまだに終わっていない水俣問題と、世界中の公害と、企業と癒着する暴力との戦いを重厚な人間ドラマとしてえぐる。本来日本が作らねばならなかった映画だけど、それなら我々は別の国の、彼らに作りにくい問題をテーマ化するのだ。相互に。それがインターナショナルってもんだろう。
いまだに終わっていない水俣問題と、世界中の公害と、企業と癒着する暴力との戦いを重厚な人間ドラマとしてえぐる。本来日本が作らねばならなかった映画だけど、それなら我々は別の国の、彼らに作りにくい問題をテーマ化するのだ。相互に。それがインターナショナルってもんだろう。
■武田鉄矢(歌手・俳優)
美しい物語です。
勿論、水俣病訴訟に身を置いた報道写真家の体験ですから、重く怒りに満ちています。
しかし暗くない。水俣の人々の描き方が深く、美しいのです。痛ましい出来事の中に、これほど美しい人々がいたことに驚きます。
美しい物語です。
勿論、水俣病訴訟に身を置いた報道写真家の体験ですから、重く怒りに満ちています。
しかし暗くない。水俣の人々の描き方が深く、美しいのです。痛ましい出来事の中に、これほど美しい人々がいたことに驚きます。
■内田樹(思想家・武道家)
われわれ日本人が決して忘れてはいけない出来事を愚直なまでにまっすぐにフィルムに焼き付けてくれたこの映画に対して、私たちは批評の言葉を口にする前に、まず『ありがとう』と感謝のひとことを告げるべきだろう。
われわれ日本人が決して忘れてはいけない出来事を愚直なまでにまっすぐにフィルムに焼き付けてくれたこの映画に対して、私たちは批評の言葉を口にする前に、まず『ありがとう』と感謝のひとことを告げるべきだろう。
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