軍事政権下の韓国で民主化を求めた政治家、監視する諜報員の正義とは―?「7番房の奇跡」監督最新作、9月17日公開
2021年6月7日 11:00
韓国の歴代興行収入10位の大ヒット作「7番房の奇跡」を手がけたイ・ファンギョン監督の最新作「BEST FRIEND」(英題)が、「偽りの隣人 ある諜報員の告白」の邦題で、9月17日に公開されることがわかった。1985年、軍事政権下の韓国を舞台に、民主化を求め自宅軟禁された政治家と、彼を監視する諜報員の正義を描く。
85年、国家の弾圧が激しさを増すなか、次期大統領選出馬のため帰国した野党政治家イ・ウィシクは、空港に到着するなり国家安全政策部により逮捕され、自宅軟禁を余儀なくされた。諜報機関はウィシクを監視するため、当時左遷されていたものの、愛国心だけは人一倍強いユ・デグォンを監視チームのリーダーに抜てき。デグォンは隣家に住みこみ、24 時間体制の監視任務に就くことになった。機密情報を入手するため、盗聴器を仕掛けたデグォンだったが、家族を愛し、国民の平和と平等を真に願うウィシクの声を聞き続けるうちに、上層部に疑問を持ち始める。そんな日々のなかで、ウィシクとその家族に命の危険が迫っていた。
「善惡の刃」「王の預言書」のチョン・ウがデグォンを演じる。また、「国際市場で逢いましょう」「殺人者の記憶法」のオ・ダルスがウィシク役を務めた。韓国のベテラン俳優陣が、国家を揺るがした男たちの社会派ヒューマンサスペンスを紡ぎ、本国では初登場1位の興行収入を記録した。
あわせて披露されたポスターは、ヘッドホンを装着し、ウィシクの自宅を神妙な面持ちで盗聴しているデグォンが切り取られている。「聴こえてきたのは、家族の笑い声、禁じられた歌 そして男の信念だった」というコピーが並び、背景には市民と警官の乱闘が映し出され、緊迫感に満ちた仕上がりとなった。
「偽りの隣人 ある諜報員の告白」は、9月17日に東京・シネマート新宿ほか全国で公開。