フランスの悪ガキたちがスクリーンに帰ってきた! 「わんぱく戦争」デジタルリマスター版、8月公開
2021年6月3日 13:00
本作は、ペルゴーの小説「ボタン戦争」(1912)を、舞台俳優出身の監督イブ・ロベールと「禁じられた遊び」のシナリオを描いたフランソワ・ボワイエが共同で脚色した作品。南フランスの田舎の風景をバックに、軽快なタッチで描かれる子どもたちによる争いは、当時のフランス社会を面白おかしく風刺し、日本を含め世界中で大ヒット。愛くるしいキャラクターのアントワーヌ・ラルチーグ扮する“ちびジビュス”の口癖「嫌んなっちゃう 来なきゃよかったよ」は、フランスで有名な流行語となった。
出演した100人の子どもたちは、演技経験の全くない素人。しかし、彼らの元気あふれる自然な演技は、観客の心を掴んで離さない。強い団結力によって統率された少年グループ2組の抗争を、文字通り体当たりで表現してみせた。劇中で流れる軽快な「わんぱくマーチ」は、当時のNHK「みんなのうた」にも選出。作詞家・阪田寛夫氏(童謡「ねこふんじゃった」「サッちゃん」)による歌詞がつけられ、当時の子どもたちにも口ずさまれることになった。
美しい自然に囲まれた南フランスの片田舎。隣り合った2つの村、ロンジュヴェルヌとヴェルランの子どもたちはいつも睨み合っていた。それぞれの大将はルブラックとラズテック。戦場は村の境界にある砂地の原っぱで、勝った方の戦利品は相手の服のボタンだ。戦いに負け、ボタンを奪われてしまったルブラック。家に帰ると親に大目玉を食らってしまった。今度は何とかして無傷で勝ちたい――そこである妙案を思いつくのだった。
ポスターには、人気キャラクター“ちびジビュス”が舌を出し、何かを威かくしているようなコミカルで魅力的な表情が大きく描かれている。タイトルの横には、日本でもお馴染みのフランス人ポスター作家、レイモン・サビニャックの描いた懐かしのイラストも。無邪気で可愛いらしい“ちびジビュス”が年上の子どもたちに混ざり、どのように抗争に参加していくのかも見どころとなっている。
「わんぱく戦争」デジタルリマスター版は、8月6日から東京・ヒューマントラストシネマ有楽町ほかで公開。