満島ひかり＆吉岡秀隆、松山ケンイチ×ムロツヨシ共演の荻上直子監督作「川っぺりムコリッタ」に参戦

(C)2021「川っぺりムコリッタ」製作委員会

満島ひかりと吉岡秀隆が、松山ケンイチとムロツヨシが共演する荻上直子監督作「川っぺりムコリッタ」に出演することがわかった。満島と吉岡は、孤独な男・山田たけし（松山）が暮らす古い安アパート「ハイツムコリッタ」の個性豊かな住人を体現する。

「かもめ食堂」「彼らが本気で編むときは、」で知られる荻上監督が脚本を執筆した、完全オリジナルストーリー。荻上ワールドおなじみの“おいしい食”とともにある、ささやかな幸せの瞬間に包まれる物語。2020年9月上旬から10月上旬にかけて、富山で撮影が行われた。ちなみにタイトルにある「ムコリッタ」（牟呼栗多）とは、仏教の時間の単位のひとつで、1／30日、つまり48分を意味しているという。

(C)2021「川っぺりムコリッタ」製作委員会

北陸の小さな街にやってきた主人公・山田は、小さな塩辛工場の働き口を見つけ、社長から紹介された「ハイツムコリッタ」で暮らし始める。無一文に近い状態だった山田のささやかな楽しみは、風呂上がりのよく冷えた牛乳。そして、お米が買える給料日を心から待ち望んでいた。ある日、隣の部屋の住人・島田幸三（ムロ）が風呂を貸してほしいと上がりこんできたことで、山田の静かな日々は一変。できるだけ人と関わらず、ひっそり生きたいと思っていた山田だったが、アパートの底抜けに明るい住人たちと過ごす楽しい時間に、安らぎを見出すようになる。しかしある日、山田のある秘密が、住人たちに知られてしまう。

(C)須田卓馬

「愚行録」「最高の人生の見つけ方」の満島は、築50年の「ハイツムコリッタ」を管理する大家で、夫に先立たれ娘とふたり暮らしの南を演じる。松山が主演した連続ドラマ「ど根性ガエル」（2015）では、主人公・ひろし（松山）の相棒であるピョン吉の声を務めており、同作以来のタッグとなる。「護られなかった者たちへ」「峠　最後のサムライ」が控える吉岡は、「ハイツムコリッタ」に住み、息子とふたりで墓石を売り歩く販売員・溝口役を務める。荻上作品には、ドラマ「朗読屋」（17）に続く出演となった。

「川っぺりムコリッタ」は、21年公開。新キャスト発表に寄せた、荻上監督と野副亮子プロデューサーのコメントは以下の通り。

【荻上直子監督】
　吉岡さんは、縁の下の力持ち、という感じでこの映画を支えてくださいました。そこに立っているだけで、十分すぎるほど独特の雰囲気があり、この映画の世界観にピントを合わせながら、でも自由にそよそよと泳いでいらっしゃるような気がします。映画では、孤独なシングルファーザーなのですが、吉岡さんご自身の根っからの人のよさ、のようなものが映像にあふれているように思います。

満島さんは、不思議な人です。何度かワタシの心の中を読まれました。怖いです。それもあってか、奥の深い面白い役者さんだと思いました。想像の先を行ってくれる、というか。人一倍純粋で、敏感で、だから、こちらも同じくらい真剣にウソなしで勝負しないと、ダメなのでした。

【野副亮子プロデューサー】
　松山ケンイチさん、ムロツヨシさん、満島ひかりさん、吉岡秀隆さん、それぞれに素晴らしいキャリアをお持ちの4人の役者が、富山県の”ボロアパート”に集結しました！　4人の飾らない人柄が手伝い、大人も子どもも関係なく、自然豊かな富山の大地でのびのびと生活している空気が、画面からじんわりと伝わってくる作品に仕上がりました。

大切な人になかなか会えない日々ですが、「ハイツムコリッタ」でのあたたかな共同生活のひと時を、ご体感ください。