カルトホラー「ジャンク 死と惨劇」がリブート
2021年5月19日 23:00
米レジェンダリー・エンターテイメントが、映画史上もっとも物議を醸した作品のひとつとしていまなおカルト的人気を誇るドキュメンタリー映画「ジャンク 死と惨劇」(1978)のリブートを企画していることが明らかになった。米ハリウッド・レポーターが独占で伝えている。
「ジャンク 死と惨劇」は、人間の肉片が散乱する旅客機墜落事故現場から2000ボルトの電気椅子による連続殺人鬼の処刑、熊やワニに食いちぎられる人々にいたるまで、世界各地で起こった残虐な“死の瞬間”を捉えた映像で構成されたフェイク・ドキュメンタリー映画。当時ブームだったモンド映画(衝撃映像を虚実取り混ぜ、見世物感覚で構成したドキュメンタリー風映画)のなかでもとりわけ過激な作品として話題を呼び、予想を越える大ヒットを記録した。
その後は、VHSの普及とともに“禁断のカルト映画”としてのステータスを確立。「ジャンクII 死の儀式」(81)から「新ジャンク・劇場版 死の復活祭」(91)まで計5本の続編が製作されている。
「ゴジラvsコング」を大ヒットさせたレジェンダリーはこのほど、30年間にわたりオリジナル版の権利を保有していた米配給会社MPIから映画化権を買い取り、シリーズ化を前提にリブート企画を立ち上げたとのこと。「トランスフォーマー」シリーズのドン・マーフィとスーザン・モントフォード製作のもと、Netflixオリジナルサイコホラー「カムガール」(2018)の脚本家&監督コンビ、アイザ・マッツェイとダニエル・ゴールドハーバーが、脚本と監督をそれぞれ務める。
リブート版は、動画サイトで不適切な投稿を監視するパトロール業務に従事している女性主人公が、オリジナル版「ジャンク 死と惨劇」に使用された殺人風景を再現したおぞましい動画を連続投稿する謎の集団と対峙することになるというストーリー。同誌が情報筋から入手した話によれば、再リブート版「悪魔のいけにえ」でホラージャンルに本格参入したレジェンダリーとはいえ、本作に関してはスラッシャーよりも心理ホラーのジャンルに属するものになるとのことだ。