暴力夫から逃げ出し、住む場所を失った母娘の計画とは「サンドラの小さな家」4月2日公開
2021年1月28日 11:00

米批評家サイト「Rotten Tomatoes」で満足度93%(1月27日時点)を記録し、米バラエティが選ぶ「2020年ベスト映画」で第4位に選出された「ハーセルフ(原題)」が、「サンドラの小さな家」の邦題で、4月2日に公開されることがわかった。アイルランド・ダブリンを舞台に、住む場所をなくした母娘が、自ら小さな家を建てようとするさまを、様々な社会問題を交えながら描き出す。
「マンマ・ミーア!」シリーズのフィリダ・ロイド監督と、「ルーム」「女王陛下のお気に入り」を手掛けたエレメント・ピクチャーズのタッグ作。シングルマザーのサンドラは、ふたりの幼い子どもたちとともに、虐待を行う夫のもとから逃げ出す。しかし、公営住宅は希望者が多いために入居できず、ホテルでの仮住まいの生活から抜け出せない。ある日、サンドラは小さな家を自分で建てるというアイデアを思いつく。インターネットでセルフビルドの設計図を見つけ、サンドラを清掃人として雇っていたペギー、建設業者エイドらの協力を得て、家の建設に取りかかる。

サンドラ役で長編映画初主演を飾るのは、アイルランドの新星クレア・ダン。舞台を中心に活躍していたダンは、シングルマザーの親友から聞いた「アパートを追い出されて行き場がなくなる」という話をもとに、脚本を執筆した。当時、自身の出演舞台を演出していたロイド監督に脚本を送ったところ、ロイド監督は初の映画脚本とは思えぬ高い完成度と物語の魅力に圧倒され、「クレアが主演するなら」と熱烈なラブコールを送り、映画の製作が決定した。
大英帝国勲章を持つハリエット・ウォルター(「つぐない」)がペギー、英演劇界で最も権威あるローレンス・オリビエ賞を2度受賞したコンリース・ヒル(「ゲーム・オブ・スローンズ」)がエイドを演じ、脇を固めた。さらに、劇中ではシーアの「Chandelier」、「The Cranberries」の「Dreams」などのヒットチューンが使用され、ミュージカル映画を手掛けてきたロイド監督ならではの演出が、物語を盛り上げている。

第36回サンダンス映画祭で初披露された本作は、「ゴールデン・グローブ賞も期待できる」(Gold Derby)、「フィリダ・ロイドは来年のオスカーにノミネートされ、“ガラスの天井を破る6人目の女性”になるかもしれない」(バラエティ)と、アカデミー賞を有力視する声も寄せられた。また「ケン・ローチを彷彿とさせる」(Celluloid Dreams)という評価の通り、「家を建てる」ことを通じて、家庭内暴力、ひとり親の貧困、ハウジングファースト(住居を失った人々への支援で、安心して暮らせる住居の確保を最優先する考え方)など、日本でも深刻化している社会問題に鋭く切りこんでいる。
「サンドラの小さな家」は、4月2日に東京の新宿ピカデリー、ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国公開。
(C)Element Pictures, Herself Film Productions, Fís Eireann/Screen Ireland, British Broadcasting Corporation, The British Film Institute 2020
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